幼稚な人種ギャグ「率直に言って、演劇ジャーナリズムも関係者も観客も、ほとんどの人が『実盛物語』に注目していました。観客も勸玄くん目当てが大多数で、チケットは売り切れになりました。実際の『KABUKU』を見た批評家やライターさんは少なかったと思います。もし話題作なら、舞台稽古を公開したりして問題点が早期に浮かびあがったかもしれません。ところが“ノーマーク”のまま本番当日を迎えてしまったのです」 「KABUKU」の冒頭は渋谷のセンター街だったため、驚いた観客も少なくなかっただろう。江戸末期に民衆の間で流行した「ええじゃないか」をテーマに設定しているのだが、江戸時代の京都と現在の渋谷が重なり合うという展開だったようだ。 観劇を終えた観客の一部が立腹し、SNSに投稿を始めた。それも最初は「差別」ではなく、「あまりにもひどい」という批判が多かったようだ。 「Twitterで批判の詳細を見てみると、し