自民党と公明党が、次の内閣改造での国土交通相ポストを巡るさや当てを繰り広げている。公明は既に10年以上、国交相ポストを「指定席」にしており、自民からは「いいかげん返してほしい」(閣僚経験者)との声が漏れるが、公明は国交相こそ「我が党にふさわしいポストだ」(北側一雄副代表)と応じない構えだ。公明はなぜ国交相にこだわるのか。政治活動の現場を探ってみると、譲れない事情が見えてきた。 7日午後、埼玉県三郷市の市文化会館で2回に分けて開かれた公明県本部の「政経フォーラム」。次期衆院選で同市を含む埼玉14区から立候補する石井啓一幹事長(衆院比例北関東ブロック)を地元でお披露目する場となったこの会に、建設・運輸・観光業界団体の関係者ら約600人が詰めかけた。 彼らは石井氏や斉藤鉄夫国交相(党副代表)の講演を聞くのと前後して、団体ごとに別室へと促され、…