6月も終わりも近づき、イラクの夏もそろそろ本気を出してきています。 日中は日陰で45℃。砂嵐も吹き荒れる日は気温も涼しくなりますが、砂か暑さの選択の夏に市民生活も影響を受け続けています。 昨年、深刻な水不足に見舞われたイラクですが、残念ながら今年も徐々にその片鱗が見えてきています。公共サービスが行き届いていない主に南部の地域では人々の抗議デモも起き始め、社会不安が日に日に増していることを感じています。 今回はイラクとアルコールの関係についてご紹介します。アルコールを教義で禁止するイスラム教徒が人口の95%を占めるイラクですが、少数宗教の人たちの中ではお酒が文化の大切な一角を担っており、またムスリムの人たちの中でもお酒を嗜む人たちも存在します。その複雑で興味深い繋がりをぜひ知ってもらえれば嬉しいです。 イラクとお酒の歴史 イスラム教以前の中東世界において、ワインやビールといったアルコールは市