【インタビュー】映画『窮鼠はチーズの夢を見る』行定勲監督…「今作の2人が一瞬でも真剣に悩んで向き合ったんだということが伝わればいい」 キーワードのように「多様性」が語られる昨今、数々の恋愛映画を手掛けてきた行定勲監督が、男性同士の恋愛をテーマにしたコミックの映画化に着手しました。そこで描かれているのは、2人の純粋なラブストーリー。ただ、“男同士である”という事実がそれを特別な物語にしています。 揺れ動く2人の男性の複雑な慕情を体当たりで表現したのは、大倉忠義と成田凌。絡み合う男性同士の恋愛劇を丁寧に映し出した行定監督に話を聞きました。 ■行為の前後で2人の態度が変わる。直後の朝のシーン、 僕はあそこが一番撮りたかったぐらいなんです ――人間愛を感じる作品ですが、どこに焦点を当てて作品を撮ろうと思われましたか? 行定 BL(ボーイズ・ラブ)だと言われて原作を読んだんですけど、ちっともBLだと