博物館に並ぶチョウやカブトムシなどの昆虫の標本。 実は、愛好家が趣味で作ったものがたくさんあるということを知っていますか。 「その趣味、本格的すぎない?」 どちらかというと虫は苦手な私ですが、その精巧さに驚き、愛好家の標本作りを取材することにしました。 見えてきたのは、地域の生態系の研究を支えてきた愛好家たちの標本が、今、失われる危機にあるという現状でした。 (高知放送局記者 林沙也香)
思わず目がくぎ付けになったのは、まるで金属のような輝きを放つコガネハムシの標本だ。100年近い昆虫学研究の歴史を持つ大学だけに、管理する標本は400万点を超えるが、これはほんの一部。東南アジアで採集した丸山宗利准教授は「生き物って本当に不思議」と話した。 続いて鉱物資料室。「軍艦島」として知られ、世界文化遺産に登録された長崎市・端島の模型が登場。1909年作製で、地層の断面まで描かれた珍しいものだ。資源工学・鉱山技術史などに詳しい中西哲也准教授は「石炭の層について学生に教える教材だったのではないでしょうか」と推察する。 その他にも弥生時代の人骨や、化石、鉱物の標本など普段はお目にかかれない学術資料が並ぶ。同大全体では750万点の資料があり、好奇心は尽きない。 岩永省三副館長によると、同博物館は資金難のため、箱崎キャンパス跡地での運営を余儀なくされている。「過去の資料から新たな発見もある。適
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