腹立ちまぎれに放火 大東建託の「超ブラック体質」について本誌(「部下の顔面を殴打、“腹を切れ”と恫喝…『大東建託』の超ブラック体質 支店ぐるみで“私文書偽造”も」)は報じた。その裏では、ノルマに駆り立てられた社員が「架空契約」が露見することを恐れ、顧客の自宅に放火、さらに顧客とその家族をハンマーで襲撃するという事件まで発生していて――。 *** 長野県警によって、大東建託の松本支店に勤務する当時43歳の社員が顧客を殺害しようとして逮捕されたのは、2015年のクリスマスのこと。 凶悪犯に転落した社員は逮捕される4年前、離婚を機に大東建託に入社。ノルマに追われ、1日12時間以上の長時間勤務を強いられたものの、当初は成績の振るわない社員でしかなかった。転機が訪れたのは、13年暮れ。農家を営む当時85歳の男性から立て続けにアパート3棟の契約を獲得したのである。支店内で評価を得ると、その維持のために