11人もの無差別殺傷事件を起こしたマツダの元期間社員は、同社の関連企業などを転々としていたと報じられている。同社への恨みを供述しているというが、この間に何があったのか。 「秋葉原と同じことをしてやろうと思った」。広島県警に殺人未遂の疑いで逮捕された引寺利明容疑者(42)は、2010年6月22日朝に起こした悲惨な事件について、こう供述したという。 「退職を求めていたとは聞いていない」 秋葉原通り魔事件と共通しているのは、引寺容疑者も自動車関連工場に非正規社員として勤めていたことだ。そして両者とも、孤独で、何かに深い恨みを抱いていた。 マツダ側の説明によると、引寺容疑者は3月25日、広島県の本社宇品工場で直接雇用の期間社員として半年契約で採用された。研修を経て、4月1日からバンパー製造部門で働いていたが、同14日に「一身上の都合」で突然退職した。この間、有給休暇を2日取っており、実働はわずか8