鹿児島市の事件現場付近。飲食店が軒を連ねる繁華街からほど近く、最寄りの交番から直線距離で約300メートルの場所にある=2日、西貴晴撮影 鹿児島市で2013年、会社員男性が鹿児島県警の警察官に取り押さえられた際、死亡する事件があった。業務上過失致死罪で2人の警察官が有罪判決を受けたが、事件は警察に密着取材するTBSテレビの番組の撮影中に起きていた。事件の一部始終は制作スタッフが撮影。この映像を県警が押収していた。TBSは映像を放送しておらず、押収に対する抗議もしていない。報道機関としての対応を疑問視する声が出ている。【川名壮志】 当局押収「抗議なし」 事件は13年11月24日午前2時ごろ、鹿児島市の繁華街で発生。けんかの通報で駆けつけた警察官2人が、路上で会社員男性(当時42歳)を取り押さえた。男性は路面に押さえつけられ、胸部などの圧迫による低酸素脳症で同日夜に死亡した。 遺族の刑事告訴を受