ビッグモーター浦和美園店の立ち入り検査に入る国交省の職員たち=さいたま市緑区で2023年7月28日午前9時1分、幾島健太郎撮影 中古車販売大手ビッグモーターが、損害保険金を水増しするために車の修理で不正を行った疑いが強まり、国土交通省は28日午前、道路運送車両法に基づき、北海道から鹿児島まで24都道府県の34店舗に対し、一斉に立ち入り検査を始めた。 国交省は26日にビッグモーターの和泉伸二社長ら幹部5人から聞き取りを実施したが、5人とも不正の存在を「知らなかった」としており、説明が不十分だと判断。実態解明に向け、不正に直接関与した疑いのある店舗や併設する整備工場への立ち入り検査に乗り出した。 ビッグモーターが保険金不正に関する特別調査委員会の報告書を公表して以降、監督官庁が立ち入り検査をするのは初めて。検査では、不正が疑われる整備の記録を確認し、従業員への聞き取りを行う。対象となった34店