野坂昭如(のさか あきゆき、1930年10月10日 - 2015年12月9日)は、はげしい空襲の中生き延びた、書けば天才、しゃべりは巧妙、飲めばその量きりがなく、歌えば幾人もの女とろかす、人呼んで焼け跡闇市派の大作家。 少年時代[編集] 産声を上げたところは神奈川県鎌倉市、間もなく養子に出されて神戸にて育つ。近所の公園で上った上り棒は忘れがたく、滑り降りたときのめくるめく快感に何度も夢中でわけも分からず繰り返し、気づくと友達はすでに帰り自分ひとり、今思えばあれこそ性の目覚め。やがて戦争がはじまり、どうしようもない貧しさとひもじさに、少年は打たれづよくならざるを得なかった、どんどん降ってくる火の中を逃げまどい、命からがら生き残り、頼るあてもなくむなしく上京、栄養探せどあるわけもなく、下宿先にてほんの出来心おこし、些細な盗みはすぐばれて、少年院で父との再会、東京を去りやっとのことで高校入学。飲