本記事の主旨は竹田人造『AI法廷のハッカー弁護士』が面白いのでみんな読もうである。したがって買っていただければ本記事は読まなくていい。 とはいえマクドナルドやうまい棒の値上げが相次ぐご時世、ゼロ知識で2310円する小説本を買えるのはイーロン・マスクと鹿鳴館キリコ様くらいだろう。そこで以下では、この小説がどう面白いのか、なぜあなたが2310円出すべきなのかについてご説明させいただきたい。 (※本記事には前半部分のネタバレがあります。気になる人は先に本を読みましょう) 裁判官AI時代の法廷サスペンス舞台は裁判官がAI化された近未来。主人公の機島きしま雄弁ゆうべんは、想像もつかない手段でAIの裏をかいて、次々と無罪を勝ち取っていくハッカー弁護士。というのがこの物語の大筋である。 ……ここでSFファンであれば「待て、なんで裁判官がAI化されてるのに、弁護士は人間のままなんだ?」と思われただろう。技