『水曜日のアニメが待ち遠しい』(トリスタン・ブルネ/誠文堂新光社) フランスが欧州一の「オタク大国」であることは、日本でも広く知られている。1999年から毎年開催されている「ジャパンエキスポ」は今や、4日間で24万人を動員するビッグイベントに成長した。パリには「オタク通り」と呼ばれる一角があり、日本のアニメや特撮のフィギュアやマンガの専門店、コスプレショップまで並ぶ。 しかし――である。なぜ日本のアニメは、フランスで人気爆発したのか? なぜ、フランスはオタク大国になったのだろうか? 『水曜日のアニメが待ち遠しい』(トリスタン・ブルネ/誠文堂新光社)に、フランスのオタク事情をうかがい知ることができる。著者のブルネ氏は、1976年フランス生まれの日本史学研究家にして、日本のアニメやサブカルチャーに造詣の深い「オタク」。『北斗の拳』をはじめ、日本のマンガ作品の翻訳家としても活躍する人物だ。 ブル