「自由」のために低賃金労働をする 私がアマゾン・メカニカル・ターク(以下、Mターク)で受注した「最底辺の仕事」のひとつは、監視カメラが捉えたような不鮮明な建設作業現場の写真に、ヘルメットを被っているか安全ベルトを装着しているかで従業員をタグ付けする作業だった。報酬は画像1枚当たり1セントだ。 また、バーチャル・パラリーガルのAIに「芝刈り機に欠陥があり、いきなり動き出したために重傷を負った」という相談に対する回答を“学ばせる”業務もやった。ところがこのときは成果物の「提出」ボックスがいっこうに出現せず、結局、報酬を受け取れなかった。 私が数週間で完了した「人間の知能が必要なタスク(HIT)」の案件数は221。実働時間は8時間弱、しめて7.83ドルなり。時給に換算すれば97セントにしかならない。