吉田輝星の熱投で更に高まる投球数制限論第100回全国高等学校野球選手権は、大阪桐蔭の優勝で幕を閉じた。大阪桐蔭に敗れたものの、秋田県勢として103年ぶりの決勝進出を果たし、今大会の話題を独占したのが金足農業だ。吉田輝星投手は最速150キロの速球と技巧、スタミナを誇る今大会最高の投手。1回戦から決勝まで5試合、54イニングのうち50イニングを一人で投げている。7月15日の秋田県大会初戦から39日間で、1517球を投げ切った。 一方で吉田投手が圧倒的だったが故に「投げ過ぎ」の懸念が広まっていることも事実だ。夏の甲子園大会は酷暑、連戦という過酷な条件下で開催され、健康や負傷のリスクは今回に限らず危惧されている。「甲子園大会で投げ過ぎた投手は大成しない」といった主張はよく目にするし、中学生年代の全国大会、U-18年代の国際大会、ワールドベースボールクラシックなどで採用されている投球制限の導入を訴え