【アテネ藤原章生】突然の「国民投票計画」で、ギリシャ政界でパパンドレウ首相に対する批判が広がっている。背景には、世界を騒がせた首相への批判もあるが、仏カンヌに呼び出され独仏首脳の「圧力」にあっさり屈した「内に強く外に弱い首相」に対する失望も大きい。財政面ばかりか、国内政治まで独仏首脳に細かく注文されたことに対する屈辱感が、首相に対する「ノー」を増幅させた。 国民投票案発表直後の1日時点で、離党した議員は1人だったが、3日未明から閣僚や与党議員が「パパンドレウは終わり」などと地元メディアで公言しはじめ、辞任要求の声が短時間に噴き出し始めた。 与党「全ギリシャ社会主義運動」の元経済閣僚が首相の同行筋から入手した情報によると、パパンドレウ首相がカンヌに行った際、サルコジ仏大統領とメルケル独首相はすでに、国民投票の日程や「ユーロ圏残留」の是非を問う質問まで準備し、パパンドレウ首相に圧力をかけた。首