ノンフィクション作家の川内有緒さんへのインタビュー後編です。前編ではキャリアを重ねることで見えてきた「働くこと」の意味、現在の仕事にたどり着くまでの道のりについてお聞きしました。 後編では現在のお仕事についての実際や、クラシコムジャーナルのテーマである「フィットする働き方」について尋ねました。 「書き下ろし」はつらいよ。自由の代償は不安定 ──現在ノンフィクション作家としてご活躍ですが、国連を辞めてパリから日本に帰ってきた時点では、きっと、仕事の保証があったわけじゃないですよね。 川内 そうですね。日本に帰って来てから子どもが生まれるまで3年くらい間があったんですが、最初はど貧乏な時代を過ごしていました。 結婚していて2人で暮らし始めたんだけど、2人とも貧乏で両方ともなーんにも収入がない時代があった。家賃を払うのも大変な時期が1年くらい続いたかな。 イオくん(夫)がフリーランスのライターと