東日本大震災から7か月となる11日、被災自治体で最も多い死者・行方不明者が出た宮城県石巻市で、全ての避難所が閉鎖される。 同市では死者・行方不明者が約4000人に上り、最大時、約5万人が避難所生活を送った。残った21か所の避難所には10日現在で269人が身を寄せていたが、多くが3連休を利用して仮設住宅などへ移り、移転先が未定の約80人も、食事が提供される「待機所」に入ることになった。 震災直後は約300人が避難した同市立蛇田中の体育館では、最後の朝を迎えた約20人が荷造りに追われ、段ボール箱や布団などの荷物を抱えて次々と避難所を後にした。家族4人で避難していた主婦の大嶋みゆきさん(50)は「避難所生活は、短くて長かった。家族ぐるみの付き合いも生まれ、別れるのはさみしい。ただ、ずっとここにいるわけにもいかない」と話していた。