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橘玲に関するeveryloveryのブックマーク (15)

  • 「30過ぎたら家を買え」は、一種のマインドコントロールだった(橘 玲) @moneygendai

    持ち家と賃貸、どちらが正解か、は定期的に繰り返される議論の一つだ。作家の橘玲氏は「バランスシートで考えれば、住宅購入がどれだけリスクのあることかわかるはずだ」と明確に結論付ける。2003年に発売された『世界に一つしかない「黄金の人生設計」』から、住宅購入の是非について説いた必読のパートを、特別公開――。 「家を買う」は合理的か この日という国では、30歳をすぎる頃から、ほとんどの人が「家を持ちたい」という不可思議な衝動に駆られます。しかし、この衝動に合理的な根拠があるのかどうか、検証されることはめったにありませんでした。 なぜかというと、金融・建設・不動産業など、この国のドメスティックな(土着の)経済を支えている大きな部分が、「家を持て」「一国一城の主になれ」と国民をマインド・コントロールすることによって莫大な利益を得てきたからです。 各種の世論調査を見ると、バブル期に高値で住宅を購入し

    「30過ぎたら家を買え」は、一種のマインドコントロールだった(橘 玲) @moneygendai
  • 第16回 住宅ローンは本能の産物 – 橘玲 公式BLOG

    債券を買うと、半年に1回、利子が支払われる。アパートを誰かに貸すと、毎月、賃料を受け取れる。キャッシュフロー(お金の流れ)は同じなのだから、不動産は金融商品の一種だ。 株式の信用取引では、証券会社からお金を借りて、証拠金の約3倍の株が買える。マイホームの購入では、不動産を担保に頭金の5倍くらいの住宅ローンを組むのがふつうだ。バランスシートで考えれば、住宅ローンと株式の信用取引は同じものだ。 これは1+1=2みたいな単純な話だと思うのだけど、最初に書いたときはものすごい反発を受けた。「神聖なマイホームを信用取引なんかといっしょにするな」ということらしい。 マイホームの”物神化”は、なにも日だけのことではない。アメリカンドリームというのは、貧しい移民が広い前庭のある一戸建てを郊外に買うことだ。 世界じゅうでマイホームが物神化する理由は、進化心理学という新しい学問で上手に説明できる。イヌは電柱

    第16回 住宅ローンは本能の産物 – 橘玲 公式BLOG
  • 裁量労働制の議論が「日本人はバカだ」に行きつく理由 週刊プレイボーイ連載(338) – 橘玲 公式BLOG

    厚生労働省が、裁量労働制についての調査データに異常値が含まれていたとして約2割の事業所のデータを削除するそうです。全国の労働基準監督署が一般労働者と裁量労働で働く労働者の残業時間を調べたもので、これに基づいて安倍首相が、裁量労働制を導入したほうが残業時間が短くなると答弁したことが問題になりました。 厚労省は資料を開示せずに都合のいい結論を導いており、「誤ったデータに基づいて政策を決めるのはけしからん」との野党の批判はもっともです。こんな醜態をさらすことになったのは、調査や分析をすべて省内で行ない、労働経済学者など外部の専門家を排除しているからでしょう。その結果、「素人仕事」が見破られて立ち往生してしまったのです。 とはいえ、野党のいうように、いったん法案を取り下げて正しいデータを集計し直せばいいというわけではありません。裁量労働制の残業時間が一般労働者より長かったとしても、統計学的には「裁

    裁量労働制の議論が「日本人はバカだ」に行きつく理由 週刊プレイボーイ連載(338) – 橘玲 公式BLOG
  • 第28回 バラ色か国家破産か(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG

    アベノミクスで株価が上昇して、市場には久しぶりに明るい雰囲気が戻ってきた。株価上昇の理由は、「日銀が“際限のない金融緩和”を行なう決意を示したことが市場に好感されたから」だという。 だが、“決意”だけで景気がよくなるなら誰も苦労はしない。なぜ日銀は、これまでこんな簡単なことをしなかったのだろう。 リフレ派の経済学者は、「日銀が経済学の常識を知らず、国民を犠牲にして自分たちの保身だけを考えているからだ」と批判する。今回はそのリフレ派が金融政策を担うことになったのだから、私たちは早晩、この壮大な社会実験の結末を知ることになるだろう。 誤解のないようにいっておくと、私はリフレ政策が間違っているといいたいわけではない。市場は複雑系なので、「マーケットの期待を操作すればなんでもできる」というほど単純な話ではないと考えているだけだ。 ある米国の雑誌が、各分野の専門家が(「金融緩和で日経済は復活する」

    第28回 バラ色か国家破産か(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG
  • 橘玲 - 著者インタビュー - BOOKSCAN(ブックスキャン) 本・蔵書電子書籍化サービス - 大和印刷

    1959年生まれ。早稲田大学卒業。2002年金融情報小説『マネーロンダリング』でデビュー。「新世紀の資論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』は30万部の大ベストセラーになる。また06年『永遠の旅行者』が第19回山周五郎賞候補となる。他に『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』、『大震災の後で人生について語るということ』など、著書多数。最新著書は『(日人)』。人公式サイト http://www.tachibana-akira.com/ ―― ブックスキャンのことは、ご存じでしたか。 橘氏:全然知らなかったです。 ―― 作家の7名の方が、いわゆる自炊業者、スキャン代行業者を訴えたということはご存知ですか。 橘氏:新聞で読みましたが、個人的には、を買った人が自分の意思で自炊をするなら著者がとやかくいうことはないのでは、と思っているので。自炊したが大量に出回って

  • 「強いリーダー」はなぜいないのか? 週刊プレイボーイ連載(34) – 橘玲 公式BLOG

    昨年末には北朝鮮の金正日主席が急逝し、今年は米大統領選や中国共産党の政権交代など重大イベントが目白押しで、ユーロ危機はあいかわらず薄氷を踏むような状態がつづいています。そんななか、日にも「強いリーダー」が必要だとの声が日増しに大きくなっています。 ところで、日にはなぜ強いリーダーがいないのでしょう。この疑問はふつう「政治家がだらしないからだ」と一蹴されてしまうのですが、そんな簡単な話ではないかもしれません。 1980年代から、世界80ヶ国以上のひとびとを対象に、政治や宗教、仕事教育、家族観などについて訊く「世界価値観調査」が行なわれています。これだけ大規模な意識調査はほかになく、その結果もきわめて興味深いのですが、2005年調査の全82問のなかで、日人が他の国々と比べて圧倒的に異なっている質問がひとつあります。 近い将来、「権威や権力がより尊重される」社会が訪れたとすると、あなたの

    「強いリーダー」はなぜいないのか? 週刊プレイボーイ連載(34) – 橘玲 公式BLOG
  • オリンパスの“飛ばし”はどういう仕掛けだったのか? – 橘玲 公式BLOG

    オリンパス損失隠し事件の報道によれば、オリンパスは90年代に財テクで失敗した1000億円規模の損失を隠蔽するために、2000年3月期に、ケイマン諸島籍のファンドなどを利用して、「含み損を抱えた金融商品と、ファンドが発行する債券を簿価で等価交換した」とされています。 この記述だけではわかりにくいと思いますが、これは90年代末のプリンストン債事件と同じ構図です。この事件についてはずいぶん前(2002年10月)に書いたことがあるので、ご参考までにそれを掲載します。 9年前の原稿で、いま読み返すとずいぶん肩にちからが入っているなあ、という感じですが、けっこう新鮮です(笑)。 *                   *                   *                   *                   *                   *            

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  • 書評:東浩紀『一般意志2.0』 – 橘玲 公式BLOG

    話題になっている東浩紀『一般意志2.0』をとても興味深く読んだので、その感想を書いておきたい。 書のいちばんの美点は、きわめて平易かつ明晰に書かれていることだ。私のような哲学の専門外の者でも、著者の思考の航跡を正確に追っていくことができる。 すでのたくさんのレビューが出ているが、東氏はここで、「複雑になりすぎた現代社会では、ひとびとが集まって熟議によってものごとを決める理想的な民主主義はとうのむかしに不可能になった」と指摘したうえで、そのことを前提として、熟議なしでも機能するアップデートされた政治制度(民主主義2.0)や国家(統治2.0)の可能性を論じている。 書についての議論は、東氏が「ツイッター民主主義」と名づけたような、SSNを組み込んだ政治制度(アーキテクチャ)がほんとうに機能するのか、ということに集まるのだろう。だが私にとって書のもっとも美しい場面は、東氏の語る「夢」が、ロ

    書評:東浩紀『一般意志2.0』 – 橘玲 公式BLOG
  • 「生活保護で貧困はなくならない」と賢者はいった 週刊プレイボーイ連載(30) – 橘玲 公式BLOG

    生活保護の受給者が200万人を超えて、戦後の混乱期(1950年)に制度が創設されて以来の最多水準に達しています。生活保護にかかる経費は3兆4000億円を超え、自治体の負担も大きく、このままでは制度自体が崩壊してしまいます。 「自力では生きていけない貧しいひとたち」をいかに救済するかは、どこの国でももっとも議論を呼ぶ問題ですが、ここではノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌスの意見を紹介しましょう。 バングラデシュの経済学者ユヌスは、“貧者の銀行”と呼ばれるグラミン銀行を創設し、貧困の改善に大きな功績を残しました。バングラデシュは世界でもっとも貧しい国のひとつで、旱魃や洪水などの自然災害が起きると何十万人ものひとが餓死してしまいます。国民の半分は読み書きができず、一人あたりGDPは約700ドルで、日の65分の1程度しかありません。 ユヌスはこの絶望的な貧困とたたかうために、マイクロクレジッ

    「生活保護で貧困はなくならない」と賢者はいった 週刊プレイボーイ連載(30) – 橘玲 公式BLOG
  • ゆたかな国のマイクロクレジット – 橘玲 公式BLOG

    「「生活保護貧困はなくならない」と賢者はいった」でムハマド・ユヌスのことを書いたが、先進国でのマイクロクレジットの実験についてすこし追加しておこう。 バングラデシュのような最貧国でしか機能しないとされてきたマイクロクレジットが先進国でも成功した例としてノルウェイがある。 ノルウェー北部のロフォーテン諸島は深刻な過疎化の問題を抱えていた。オスロなどの大学に行った男の子たちは島に戻って漁師になるが、女の子たちがほとんど戻ってこないのだ。 その原因は、島の生活では女性たちのやることがなにもないからだった。漁師と結婚すると、夫が海から戻ってくるのを待つあいだ、おしゃべりで時間をつぶすくらいしかすることがない。女の子たちが島からいなくなると、男の子たちもどんどん島から離れるようになった。 ところがマイクロクレジットを導入すると、女性たちはローンを使ってセーターを編んだり、アザラシのかたちの文鎮や木

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  • 来るべき時代の衝撃に備えて、国家と個人のリスクを切り離せ(『週刊ダイヤモンド』2011/10/08号) – 橘玲 公式BLOG

    来るべき時代の衝撃に備えて、国家と個人のリスクを切り離せ(『週刊ダイヤモンド』2011/10/08号) – 橘玲 公式BLOG
  • “国家破産”の街アテネを旅して(2) – 橘玲 公式BLOG

    ギリシアの経済危機は、どこかマンガじみている。 そもそもこの国は、野良犬と並んで公務員の数がものすごく多い。ギリシアの経済学者はこれを「公務員爆発」と呼ぶが、その数は財政危機にもかかわらず加速度的に膨張している。 この不思議な社会の仕組み報告した毎日新聞記者の藤原章生は、ギリシアの公務員問題について、労働省のエリート官僚の次のような証言を紹介している。 新たな政権ができると、官僚の顧問や局長職は総入れ替えになり、それぞれの閣僚や次官ら政治家たちが好きなように身内や友人、支援者、または自分で探してきた人物をそのポストに招く。こうした人々は「臨時雇用」という形で来るが、この国の問題は彼らがいつの間にか「正規雇用」になっていて、政権が交代しても解雇されないこと。 前から同じポストにいた人はどうなるかと言うと、解雇されず、別のポストに行くか、ひどい場合、同じ局長のポストに2人がいるなんてこともある

    “国家破産”の街アテネを旅して(2) – 橘玲 公式BLOG
  • “国家破産”の街アテネを旅して(1) – 橘玲 公式BLOG

    ギリシアの財政危機が世界経済をふたたび揺るがしはじめました。 昨年(2010年)末にアテネを訪れ、それについて短い文章を書きました。今年の春に予定していた新刊のためのものですが、東日大震災で企画そのものを取り止めたため発表の機会がなくなり、そのままになっていました。 ギリシア危機の報道で思い出したので、半年ほど前の話ですが、2回に分けて掲載します。 *                   *                   *                   *                   *                   *                   *                   * アテネは野良犬が多い。それも大きくて、やたらなれなれしい。カフェでコーヒーを飲んでいると、いきなりテーブルの下に潜り込んできたり、膝に頭を乗せてきたりする。最初は

    “国家破産”の街アテネを旅して(1) – 橘玲 公式BLOG
  • 日本の若者はほんとうにリスクをとらないのか? 週刊プレイボーイ連載(18) – 橘玲 公式BLOG

    人はリスクをとらない、といわれます。最近の若者は海外に出ようとせず、アメリカの一流大学では、留学生のほとんどは中国韓国の学生になってしまった、との嘆きもよく聞かれます。 これが、日の将来に対する重要な警告であることは間違いありません。しかし保守的で臆病で日を離れたがらない若者というのは、日人の「国民性」なのでしょうか。 ひとはどんなときでも、自分の利益を最大化すべく合理的な選択をする、と考えてみましょう。すると、ちがった風景が見えてきます。 プロサッカーの世界では、たくさんの若者たちがヨーロッパに渡っています。長谷部や田、長友、香川といったJリーグで活躍した選手だけでなく、アーセナルの宮市亮のように高校を卒業してすぐにヨーロッパリーグで活躍する選手も登場しました。 なぜサッカー選手たちは、大きなリスクをとって海を渡るのか? 彼らは、特別な日人なのでしょうか。 もちろん、そん

  • ひとはどこまで愚かで残酷になれるのか? ポルポト残照(2) – 橘玲 公式BLOG

    ドイツ系ユダヤ人の政治思想家ハンナ・アーレントは、ナチス親衛隊幹部で、強制収容所による「ユダヤ人問題の最終解決」を指揮したアドルフ・アイヒマンの裁判を傍聴し、「悪の陳腐さ」という有名な言葉を残した。だが同じような陳腐さは世界のどこにでも―たとえばカンボジアにも―あった。 トゥール・スレン収容所は、ドゥイチ(名カン・ケク・イウ)と呼ばれる若い所長によって管理・運営されていた。ドゥイチはポル・ポトら最高幹部から直接、指示を受ける立場におり、絶対的な権威として収容所に君臨し、3年4カ月の間に1万4000人の容疑者を取り調べ、そのほぼ全員を粛清したとされる。それと同時にドゥイチは、きわめて几帳面に、容疑者の自白調書を記録に残した。ベトナム軍によるプノンペン陥落の際もこれらの膨大な文書は破棄されることなく、それによって後世の研究者たちは収容所の全貌に迫ることができたのだ。 ドゥイチはカンボジアの最

    ひとはどこまで愚かで残酷になれるのか? ポルポト残照(2) – 橘玲 公式BLOG
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