台風21号の高潮被害で一時閉鎖された関西国際空港は、防災センターや変電設備といった重要施設を津波や高潮の影響を受けやすいターミナルビルの地下に配置していた。いずれの施設も浸水し、利用客らに被災状況を知らせる館内アナウンスを流せなかったり、広範囲で停電したりする事態を招いた。防災の専門家は「電源施設は高層階に設置するなど、抜本的な浸水対策が必要だ」と注文する。 運営会社の関西エアポートによると、第1ターミナルの地下1階には変電設備6基を配置。台風21号で地下部分が浸水し、3基が被害を受けた。この影響で第1ターミナルの大部分で電気が使えなくなり、空港の全面再開に向けた大きな足かせになっている。