タグ

マスダとマスダに関するmsdbkmのブックマーク (22)

  • [マスダとマスダの冒険] #6-3「タケモトさんの嫌いな人」

    ≪ 前家路に着いた俺たちには、未だくすぶっている気持ちがあった。 わざわざ町にまで出向いて色んな人に尋ねたのに知的好奇心をなんら満たせず、それでも持ち帰ったお土産は妙に屈とした疑念くらいしかない。 もちろん、真実があの町から得られなくても、『あいつ』についてのアテはまだ残っている。 タケモトさんがいる、というより位しかいない。 弟もそれを感じたのか、ずっと黙りっぱなしだ。 タケモトさんが『あいつ』かもしれない、その可能性を知ってしまった今となっては、『あいつ』について尋ねるなんて俺には心苦しくて無理だった。 他人の過去に、人生にあまりにも踏み込みすぎた、弟を無理やりにでも止めるべきだった、と俺は後悔していた。 だが突如、意を決したかのように弟は立ち上がり、俺に向かって声高に言う。 「タケモトさんに聞いてみよう」 やっぱり、そうくるのか。 「分かっているのか。俺たちの求める答えなんて、そこ

    [マスダとマスダの冒険] #6-3「タケモトさんの嫌いな人」
  • [マスダとマスダの冒険] #6-1「タケモトさんの嫌いな人」

    社会で生きていく上で、多くの人に好かれるように、或いは嫌われないようにするのは大切なことだ。 でも八方美人が嫌いな人がいるように、全ての人に嫌われないように生きるのが無理だってことも、ほとんどの人は知っている。 そういうとき、どのように折り合いをつけるべきなのだろう。 タケモトさんは、俺たちマスダ家の隣に住んでいる人だ。 ちょっと露悪的な言葉遣いが目立つが案外度量の広い人格者で、ハロウィン大作戦での出来事は記憶に新しい。 「買いかぶるな。オレだって、嫌いな人間の一人や二人や三人や四人いる」 謙遜にも聞こえたが、タケモトさんはそう思われることを見越したように、とある人間について語り始めた。 「オレが、学生やってた頃の話だ。当時、オレが住んでいた町には、とある嫌われ者がいた。勿論、オレもあいつが嫌いだった」 「どんな人でした?」 「そうだなあ……控えめに言って、人に嫌われるために生まれてきたよ

    [マスダとマスダの冒険] #6-1「タケモトさんの嫌いな人」
  • マスダとマスダ

    舌「熱い物をべるのが苦手な人は、舌の構造というよりべ方が問題なんだってさ」 「ということは、『舌』というより『い』ってことか?」 「熱いものが苦手なのはのイメージが強いけど、他の動物も熱い物をべるのが苦手なの多いらしい」 「じゃあ、『動物い』のほうがよさそうだな」 「それはそれで、不毛な誤解が生まれそうだけど……」 発明家「フラグってご存知ですか?」 「旗のことですよね」 「それもありますが。フィクションなどの概念として扱われる方のフラグです」 「ああ、そっち」 「あれを発明したのは私なんです」 「……はあ」 「おっと、誤解しないでもらいたいのですが、クリエイター紹介の文言で使われる『○○の生みの親』みたいなものだと考えてください」 「ダイナマイトでいうなら、ニトロを始めて合成したソブレロみたいな?」 「そうそう、そんな感じです」 「いずれにしろ、あなたのフラグ発明につい

    マスダとマスダ
  • マスダとマスダ

    結婚結婚することを『ゴールイン』みたいに表現することあるだろ?」 「あるね」 「でも、その後の生活もあるわけで、それをゴールと表現するのはどうかと思うわけ」 「じゃあ、ゴールはどこだ?」 「うーん……離婚?」 「離婚するために結婚するわけじゃないだろ」 ゴール「結婚がゴールでないという以上、別の地点をゴールにしなければならない」 「いっそゴールなんてないと考えてもいいんじゃない」 「いや、人生が永遠に続くわけではない以上、確実にゴールは存在すると考えたほうがいい」 「うーん、となると、やっぱり死ぬことがゴールになるのかなあ」 「死ぬために人は生まれてきたのか」 「何か哲学的な感じになってきた」 輪廻「冷静に考えてみたんだが。ゴールをどう解釈するかがキモなんじゃないか」 「例えばゴールは無数にあるとか?」 「そう。現実の陸上競技だって、一つのレースだけ出て、そこでゴールしたら他のレースには

    マスダとマスダ
  • マスダとマスダ

    平等「『兄弟』ってさ、姉と弟とか、兄や妹でも『きょうだい』って読むじゃん?」 「そうだな」 「でも、『しまい』って読みは姉と妹だけだろ?」 「まあ、それぞれ一応は他にも読みがあるが」 「これって、平等ではないと最近思い始めたんだよ」 「ほお」 フィフティ・フィフティ「つまり、いずれかの組み合わせを『しまい』読みにすれば丁度よくなるんじゃないかな」 「へえ、例えば?」 「姉と弟の組み合わせを『しまい』読み」 「なぜその組み合わせを?」 「年功序列」 「お前にとって年功序列は構わない事柄なのか」 発想の転換「青臭いことをやっていますね」 「あ、センセイ」 「そういうのはね、全部『しまい』読みにすればいいんですよ」 「ん? それでいいんですか」 「天びんによる調整が上手くいかないなら、二つある皿を一つの皿にしてしまえばよいのです」 「すげえ! さっすが先生」 「まあ、私みたいなのからすれば、そん

    マスダとマスダ
    msdbkm
    msdbkm 2016/11/09
    センセイもマスダなのかしら
  • [マスダとマスダの冒険] #5-3「魔法少女になりたかった人」

    ≪ 前間違いなくあの日の出来事が決定的だったのは分かるが、何があいつにとって不満だったのか、俺には不可解だった。 同級生のタイナイにそのことを話すと、やはり冗談半分にしか聞いていなかった。 「じゃあ、あくまで仮定の話として、カジマが魔法少女になることを拒否した理由を考えてみてくれないか」 タイナイは十数秒ほど唸ると、おもむろに口を開いた。 「マスダの弟は、カジマは魔法少女になりたいわけではないといったんだよな」 「ああ」 「恐らく、正解だと思う」 「はあ!?」 「人が心から何かになりたいとき、『なって何をしたいか』とかも考えるんだよ。なったら終わり、ではないんだから。それに『ならなければ出来ないこと』じゃないといけない。ならなくても出来ることなら、今の状態でもやろうと思えば出来ることなわけで」 確かにあいつは『魔法少女になりたい』とは言っても、『何をしたいか』は観念的なことばかりで不明瞭だ

    [マスダとマスダの冒険] #5-3「魔法少女になりたかった人」
  • マスダとマスダ

    サラダ「ここに新しくレストランできたんだ」 「入ってみるか」 「すいません、どんなサラダがあるんですか」 「有名なものはほとんどありますよ」 「じゃあ、ワードサラダください」 「申し訳ございません、取り扱っておりません」 「嘘つき!」 ワードサラダ「おい、ワードサラダってのはべ物ではないぞ」 「え、サラダなのに」 「言語障害でワードサラダという通称があって、それに倣って、自動生成した文意の通らない文章などを指すんだよ」 「そうなの? でも、そんな文章作ってどうするんだよ」 「SEOの妨害として主に使われている。文法的には正しいから、文意を読み取れない検索エンジンはそれを排除することが難しいんだ」 「よく分かんないけど、ないほうがいいサラダってことなのか」 「そうだ、つまりこの店は、いい店だってことだ」 べ物の名前「それにしても、べ物の名前をつけるなんて、ややこしいことをするなあ」 「

    マスダとマスダ
  • マスダとマスダ

    継続は力なり「継続は力なりとかよく言うよね」 「続けていくことの大切さを説いた格言だな」 「なんというか分かりきっているというか、この格言は大したことないよね」 「じゃあ、毎日一緒にジョギングでもするか」 「……『銘心鏤骨』ってことかあ」 「妙な言葉を使ってきたが、ジョギングする気はないってことでいいのか?」 ハロウィン「俺たち子供はお菓子貰ったりとかイタズラしたけれども、大人は何をやるの?」 「そりゃあ、お菓子をあげたりイタズラされたりするんだよ」 「ということは実質的に子供のためのイベントなのか」 「恐らくな」 「大人はそれだと楽しくなさそう」 「いや、大人は大人で楽しんでいるらしい」 「じゃあ、お菓子をあげたりイタズラされて楽しいってこと?」 「恐らくな」 カボチャ「あと、カボチャを何かしている記憶が」 「べるの?」 「いや、確かべはしない」 「カボチャってべる以外に何か使い道

    マスダとマスダ
  • マスダとマスダ

    ソース「情報ソースは?」 「生憎、取り扱っていないな」 「じゃあ、とんかつソースでいいよ」 「はい、毎度」 私、女だけど「お前の友達に『私、女だけど』ってのが口癖の奴いるよな」 「そうだね。ちなみにそいつの家族みんな、似たような口癖があるよ」 「兄なら、『俺、男だけど』みたいなか?」 「それもあるけれども、『俺、兄だけど』っていうほうが多かったかな」 「うぅん? それだと母は『私、母ですけど』ってことか?」 「そうそう」 「法則があるかすら分からないが、その口癖には何か意味があるのか」 「あるから言っているんだと思うよ」 語彙力「あの子はその……アレなのか?」 「酷いボキャブラリーだね」 「いや、むしろ可能な限り語彙力を駆使して、最も不適切じゃないと思う言葉選びをしたのだが」 「ちなみに、あいつはアレじゃない」 「そうか」

    マスダとマスダ
  • マスダとマスダ

    健康「お前の事バランス、徹底しているよなあ」 「まあ、さすがに健康のために死ねる、とまでは行かないけどね」 「健康だから死なないんじゃないのか?」 「不健全でも人は死ぬんだよ」 シャンプー「シャンプーしてると、後ろが気になる時あるよね」 「まあ、気のせいだがな」 「でも、当に何かいたらどうしよう」 「だったら確かめてみたらどうだ?」 「いたら、どうするんだよ」 「いや、だから確かめるんだろ」 デザイン「店長、この棚のやつ酷いパッケージデザインですね」 「買う奴は買うんだよ」 「でも、これもっと印象よくしたほうがいいと思うんですよ」 「そうしたらお前は買うのか?」 「いや、買わないですけど」 「そういうことだ」

    マスダとマスダ
  • マスダとマスダ

    沈黙は金、雄弁は銀「沈黙は金、雄弁は銀というよね」 「沈黙は金、時に『沈黙』という判断をできるのは、常に雄弁であるよりも価値があるってことだな」 「雄弁は銀は?」 「沈黙ほどではないが、それはそれで価値があるってことだろう」 「雄弁5枚集めれば沈黙1枚くらいの価値はある?」 「集める根気もないくせに、大言壮語を吐くな」 ステータス「ん? なにそのバーチャルなウィンドウ」 「ステータスが表示されるんだよ、これで自分のパラメータや持っているスキルが分かるのさ」 「ラノベの転移モノとか転生モノでよく見る奴だ」 「そこはゲームとかでよく見る奴って言うところだろ」 発明「まあ、でもステータスウィンドウをラノベでも用いるのは発明だよね」 「ゲーム的なノリの延長線上で描けるからな」 「さしずめニトログリセリンの起爆装置」 「ダイナマイトと例えないあたりに悪意を感じる」

    マスダとマスダ
    msdbkm
    msdbkm 2016/10/28
    沈黙がSR 速水奏さんで雄弁がR クラリスさんみたいなことなのかしら。
  • [マスダとマスダの冒険] #4-1「ハロウィン大作戦」

    イタズラという行為は、ある意味でコミニケーションの一環でもある。 相手が許してくれるだろうという信頼と、そして許すという反応で信頼を示すわけだ。 もちろん、そんなことに確証なんてないのだから「イタズラはいけない」と大人たちは言うだろうし、それは何一つ間違っていない。 今年もハロウィンの時期がきた。 馴染んでいないし、今後も馴染まないイベントだと感じる人もいるけれども、俺の町では楽しみにしている人も多いようだ。 とはいっても、やることは茶番で、あらかじめ決められた住所で、あらかじめ用意していたお菓子を貰うだけ。 トリック・オア・トリートではなく、トリート・オア・トリートってことだ。 弟のマスダや、その仲間たちはそういうのが気にわなかった。 トリックもトリートも存分に堪能してこそのハロウィンだと考えているようだ。 俺個人としてはハロウィンそのものには関心がないが、弟の明瞭な考え方は評価したか

    [マスダとマスダの冒険] #4-1「ハロウィン大作戦」
  • [マスダとマスダの冒険] #4-2「ハロウィン大作戦」

    ≪ 前そしてハロウィン当日。 まずミミセンだが、耳のよすぎるあいつは、世の中の多すぎる雑音が嫌いで耳栓を普段つけている。 つまりミミセンがないとあいつの普段のパフォーマンスは著しく落ちる。 入浴時などの耳栓を外している僅かな隙を狙って奪取、自宅にあるスペアも回収し、買いに行くにも取り扱っている店はこの日は休業だ。 そしてタオナケだが、あいつの超能力は10回に1回成功する程度で、かつ成功しても時間がかかる。 念のため伏兵を用意して、隙を突くことで対処。 シロクロは住処をクラスメートたちと総力をあげて見つけだし、あいつのハロウィンの衣装をド派手な色にすり替えておいた。 モノトーンではない衣装では、あいつは普段の半分以下の力しか出ない。 こうして、残ったのは弟だけとなった。 「何となくそんな気はしたけど、実行員は兄貴だったか」 「それでも、俺が目の前にいるのは意外って顔だな」 「白々しいことを言

    [マスダとマスダの冒険] #4-2「ハロウィン大作戦」
  • マスダとマスダ

    騙す方、騙されるほう「『騙される方が悪い』ってよく言うよね」 「いや、騙す方が悪いに決まっている」 「じゃあ、騙される方は悪くないの?」 「騙される方は、恥ずかしい」 「結局、どちらにもならないように努めるのが一番ってことか」 エロい「まあ、昔から泥沼になりやすい話でもあるがな」 「どこがエロくて、その上でそれがどの程度エロいかってのは個人の感性によるしねえ」 「まあ、議題に挙がる対象を一番エロいと思っている人間が誰かは分かるがな」 「え、誰?」 「それを糾弾する人間だ」 「ああ、なるほど。エロいと思ってるからこそ糾弾するんだから、確かにそうだ」 「『バカっていうほうがバカ』レベルの詭弁のつもりで言ったんだが、随分と都合よく解釈したな」 あと一つは?「三大増田シリーズ、ゲーム日記、デトックス、あと一つは?」 「例えばだが……インスタント料理を買ったとして、その中に材が一種類なかったとしよ

    マスダとマスダ
  • [マスダとマスダの冒険] #3-1「チャットーク」

    みんなはクラスメートとか仲間内で雑談をするとき、傾向とかなかったか? 例えば俺たちの場合は、ウンコ味のカレーカレー味のウンコかみたいなことに思考リソースを割くのが多いかな。 弟のマスダたちの場合は、思春期ということもあってかエロ関連の話が流行みたいだ。 その日も弟は自分の部屋で、仲間たちと雑談を繰り広げていた。 「僕がエロいと思うのは、この曲線だと思うんだよね」 「私、女だけど、骨の形よ。人間の体の基盤こそ最強だと思う」 「胸! 大は小を兼ねる! 安定需要!」 「大人はよく最終的に尻に帰結するって主張するらしいぜ」 さて、弟たちのしている話が最終的にどこに向かうかは大した問題ではない。 問題なのは弟の部屋は俺の部屋でもあるということだ。 俺だってこのテの話は別に嫌いではないというか、こういう話で学校の隙間を埋めていた経験も人並みにはある。 しかし、何度も聴いていた名曲が騒音に聞こえるよう

    [マスダとマスダの冒険] #3-1「チャットーク」
  • マスダとマスダ

    辛くて辛い「新商品の激辛スナック買ってきた」 「身の程をわきまえるのが、自分のためだと思うがなあ」 「何事も挑戦だよ。早速べてみようっと……!!」 「辛そうだな」 「~~~~っ」 「辛そうだな」 「辛いっ! 辛いっ!」 「辛い辛いといって喚く位なら、最初から激辛などと大言壮語を吐くな」 「まだヒリヒリする。辛い」 「で、美味かったのか?」 「ヤバいっ!」 「どっちの意味だ?」 間違いを指摘するための例え「……つまりだな、1+1=3 になるわけだ」 「え~、違うよ」 「なんでだ」 「それって、2+2=6 だって言ってるのと同じってことだよ」 「俺の答えが間違っているかどうかはともかく、1+1=3 と 2+2=6 は同じじゃねえよ」 リブートorリメイク「昨日の残った肉じゃがをカレーにしやがった」 「手抜きだね」 「手抜きは構わないが、まるで新しく作り直したみたいなフリをするのが癪なんだよな

    マスダとマスダ
  • [マスダとマスダの冒険] #2-1「人それぞれ」

    何に幸せを感じるのかなんて、月並みなことを言えば「人それぞれ」だ。 まあ、そんな取り繕った言葉に納得しない人間もいる。 弟が自由研究のテーマに「幸せの感じ方」を選んで、俺に質問をしてきた時は面らった。 その日も俺は「人それぞれだ」と返したが、それで弟が引き下がるわけがない。 何も間違ったことは言っていないが、だからといって「人それぞれ」とだけ書いても、手抜きだとして先生に突き返されるのが目に見えているからだ。 というか、実際に念を押されたらしいので、弟が楽をしたいがために選んだテーマだったことを先生は察していたのだろう。 弟の人格がブレないことに安心しつつも、だからといって課題が進むわけではない。 言語化する必要のないことにわざわざ労力を割く位ならば、母の「今晩なにがべたい」への回答を考えているほうが遥かに有意義だとかいうタイプだからだ。 この考えは俺たち兄弟にとって「人それぞれ」に迫

    [マスダとマスダの冒険] #2-1「人それぞれ」
    msdbkm
    msdbkm 2016/10/17
    「幸せってのは沸点なんだよ」 わかるようなわからないような。
  • マスダとマスダ

    結婚結婚人生の墓場だっていうよね」 「夜は墓場で運動会ってのも有名だがな」 「夜に、しかも墓場ではキツイなあ」 「別に朝でも昼でも問わないが、俺も墓場は嫌だ」 「そもそも子供のころから、運動会ってあんまり好きじゃなかったし」 「そういう人もいるだろうな」 「最近は、危ないとかって話もよくあるしね」 「まあ、危ないからこそって側面もあるかもしれないがな」 「ええー、そういうマッチョ思考は嫌い」 「俺だってマッチョは趣味じゃないよ」 なでなで「逆に、小さい子になでられちゃったよ」 「バブみってやつか」 「気恥ずかしいけど、思わず震えたね」 「おいおい、どこをなでられたんだよ」 「感情」 「逆なでされたのか……」 更新「脆弱なサイトだけれども、再編集とかの機能はあるんだね」 「最終更新履歴を確認する方法も一応あるから小細工はできないがな」 「俺たちのも以前書いたものが微妙に編集されているよね

    マスダとマスダ
    msdbkm
    msdbkm 2016/10/14
    夜は墓場で運動会(意味深)
  • [マスダとマスダの冒険] #1-1「石の水切り」

    「簡単」なんてものほどアテにならない言葉はない。 もちろん、そんなことを言う人間もだ。 例えば石の水切り。 川原とかで石を投げて跳ねさせる、なんてことはない遊びだ。 けれども夏休みの一幕において、精神的優位に立つ程度には大事でもある。 弟のマスダも、今年の夏はこの通過儀礼が待ち受けていた。 よく一緒にいる仲間たちと、近々キャンプに行くらしい。 指南を俺が断れないよう、ゴールデンアイ007でオッドジョブと防弾チョッキを譲るという涙ぐましい接待をしてきた。 プロフィール欄の特技や苦手の項目どちらにも、石の水切りなんて書いていない程度の俺に頼んでくるほど、弟は切羽詰っていたのだ。 仲間の中で最も上手いとまではいかなくとも、下手くそだと思われないレベルにはなりたいというのが要望だった。 意外にも身の程をわきまえた依頼に感心した俺は、サクマ式ドロップスに入ったハッカ味だけをべる役を、弟が引き受ける

    [マスダとマスダの冒険] #1-1「石の水切り」
  • マスダとマスダ

    ≦「こいつ、クイックシルバーに似た能力だね」 「クイックシルバーだからな」 「え、別人じゃない?」 「役者が違うからな」 「もしかして、また『大人の事情』ってやつ?」 「そうだな」 「『大人の事情』ばっかりでウンザリしそうだ」 「大人が観に行く分には問題ないだろう」 子供向け番組「これ、子供向けだけれども、大人が観ても面白い」 「というより、大人にしか分からないネタが多いね」 「大人が作っているからな」 「子供観ているのかなあ」 「まあ、子供もなんとなくだが観ているだろうし、いいんじゃないか」 「玩具とかの関連グッズとか、こんなんで売れるのかな」 「お金を持っているのは大人だからな」 「大人ばっかりだなあ」 少子「もしかして、この国には子供がいない?」 「大人みたいな子供なら見たことあるぞ」 「ということは、子供みたいな大人もいるってこと?」 「ありえるだろうな」 「そっか、なら子供はたく

    マスダとマスダ