自民党の杉田水脈衆院議員が今月4日、X(旧ツイッター)で「在日特権」などを取り上げた動画を引用した上で、特権は「実際には存在します」と投稿、批判が広がっている。「在日特権」とは、在日コリアンがさまざまな「特権」によって日本人を搾取しているとする、憎悪をあおる差別的デマで、その存在は明確に否定されている。同氏の発信を「確実なヘイトスピーチ」と指摘する差別問題に詳しいノンフィクションライターの安田浩一さん(59)に聞いた。 ◆手あかにまみれたデマ -投稿をどう見たか。 「思わずのけ反った。手あかにまみれたデマ、陰謀論、都市伝説の類いに、国会議員が乗せられるとは。確実なヘイトスピーチと思う。彼女は根拠を示さず『在日特権』があると言い切った。インターネットのデマを国会議員が具体例を示さず堂々と口にしたことに驚き、怒りとともにあきれている。特権とは優越的権利をいうが、日本国籍の日本人以上に、特定のエ