2019年2月14日、財新網は、「日中高速鉄道の歴史的な縁」と題した、中国のコラムニスト・蕭西之水氏によるコラムを掲載した。以下はその概要。 中国の高速鉄道技術の主な源の1つが日本の新幹線であることは言うまでもない。そして面白いことに、日本の新幹線もある意味では中国の大地から生まれたのである。なぜなら、新幹線の技術開発に携わった重要な人物である第4代国鉄総裁の十河信二氏も、国鉄の技師長だった島秀雄氏の父である島安次郎氏も「満鉄」こと南満州鉄道株式会社の理事を務めた人物だからだ。 鉄道建設が始まったころ、欧州で1435ミリメートルの軌間が標準軌とされつつあるなか、資金の足りない日本は1067ミリメートルの狭軌を採用せざるを得なかった。しかし、狭軌は高速運転で車体が不安定になることから運転速度を上げることができなかったため、1910年ごろに鉄道院総裁の後藤新平が標準軌への変更に向けた研究を指示