「この先道路が狭くすれ違い出来ません。カーナビの案内にかかわらず、右折してください」|。島根県飯南町下来島で国道184号と飯石ふれあい農道の交差点に一風変わった案内標識がある。知らない道を走るのに役立つカーナビが、必ずしも「正解」に導いてくれるとは限らない。標識の先にはどんな道が続くのか。実際に車を走らせた。 飯南町野萱の国道54号から国道184号に入り、出雲市方面へ進むと、差し掛かる交差点に、この標識はある。出雲方面に向かうにはそのまま国道を直進するか、右折して農道と県道を経由するルートがある。どちらを通っても同町獅子で合流し、ともに道のりは約10キロ先で変わらない。 標識は、なぜ立てられたのか。2009年に立てた県雲南県土整備事務所によると、当時は国道を優先して選ぶカーナビが多く、案内に従った車が、国道の狭さに往生する事例が多発した。そこで、スムーズに走れる農道に、標識で誘導することに