毎年年末あたりから全米のあちこちで、天女が舞うようなイメージの「ShenYun(神韻)」という不思議なポスターを見かけるようになった。今年はさらに広告展開が派手になり、高速道路脇に巨大な看板が現れたほか、自宅の郵便受けにもパンフレットが入っていた。「神韻」は中国5000年の歴史を体現した古典舞踊ショーという触れ込みだが、実態は中国本土で禁じられた「法輪功」による反中国政府のプロパガンダ劇だ。1
沖縄県知事選を前に、「那覇市役所前で上海から来た中国共産党員が『もうすぐ人民解放軍が来る。その時分からせてやる』と主張する動画」が交流サイト(SNS)で出回っている。しかし、動画を確認すると「根拠不明」だった。 動画は市役所前でヘイトスピーチ街宣を繰り返していた「シーサー平和運動センター」がユーチューブに上げている。2016年12月、団体メンバーが旅行者らしき男性を怒鳴り上げる様子が映る。 音声を確認すると、団体メンバーが「そのうち中国人民解放軍が来る」などと主張している。男性の方は「上海から来た」と言ったほかは、人民解放軍、共産党員などの単語を出していない。 しかし、映像では男性の姿に「今に人民解放軍が来る」という字幕がかぶせられ、あたかも男性がそう言ったかのように演出されている。 ツイッターでは「沖縄はそこにある危機に気づけ」など、知事選に関連付けて動画を引用するツイートが複数あり、8
タレントのつるの剛士が12日、フジテレビ系「ワイドナショー」に出演し、東京五輪での人権問題に声を上げた人々が、北京五輪の人権問題について無言であることに「違和感がある」と疑問を投げかけた。 北京五輪の外交的ボイコット問題で、日本があいまいな態度を示しているという話題。国際政治学者の三浦瑠麗氏は、外交的ボイコットは「アメリカ国内政治の話」と分析。日本の対応として「『今の中国は積極的に仲良くしたい国じゃない』ので、超軽量級のスポーツ・国際親善に限定した大臣を送ればいい」と提案した。 ダウンタウンの松本人志は「いずれにせよ早く動けよ」と姿勢がはっきりしないことにいらだちを見せた。つるのも「何も自分(日本)の意見も言わず『ボイコットを検討って』一番中途半端。風見鶏がフニャフニャ」と松本に同意した。 続けて「あんだけ『オリンピック反対』って言ってた人たちが、今回のこれ(中国の人権問題)に関してまった
キリストが中国人女性に転生したという教義を信じる「全能神」は、1990年代から今世紀にかけて勢力を伸ばした中国のプロテスタント系新宗教だ。2014年には山東省のマクドナルドの店内で、勧誘を拒否した女性を信者たちが撲殺したとされる事件も、中国メディアにより報じられている。彼らは当局からは「邪教」として弾圧を受けており、中国国内では地下活動を余儀なくされる「秘密結社」化した存在となっている。 中国ルポライターの安田峰俊氏は著書『現代中国の秘密結社 マフィア、政党、カルトの興亡史』(中公新書ラクレ)で、日本国内で暮らす信者へのインタビューをおこなったほか、全能神が成立した経緯とその教義の性質にも切り込んでいる。同書から一部を抜粋・再編集して紹介しよう。(全2回の2回目/前編を読む) ◇◇◇ 中国の「邪教」筆頭へ 中国におけるプロテスタントは、三自愛国委員会という政府系の組織により統括され「中国共
疑似宗教団体的な気功集団「法輪功」をご存知だろうか。かつて中国国内で1億人近い修煉者(=信者)を集めた法輪功は1999年に当局と決裂し、苛烈な弾圧を受けた。拠点を海外に移転後は傘下メディアの『大紀元(epochtimes)』などを通じて、日本語を含めた各言語で激しく中国共産党を批判している。ただ、新型コロナの発生理由(生物兵器説)やトランプ再選にまつわり、真偽不明の情報を数多く流布するなど、その行動が世界に思わぬ影響を与えているのも事実だ。 中国ルポライターの安田峰俊氏の新著『現代中国の秘密結社 マフィア、政党、カルトの興亡史』(中公新書ラクレ)では、この法輪功の成立した経緯や活動内容、組織の性質などについても詳しく解説している。今回は同書のなかから、日本国内で実施された法輪功の集会を、許可を得て取材した際の描写を紹介しよう。(全2回の1回目/後編を読む) ◇◇◇ スマホから響く鐘の音 「
アメリカ大統領選においてトランプの敗色が濃厚になった昨年(2020年)11月から、日本でもトランプ支援デモがおこなわれるようになった。米国内で極右的な陰謀論を信奉するトランプ支持者の集団「Qアノン」をもじって、ネット上では「Jアノン」とも通称されている彼らの、正体は果たして何者か。今年春に『現代中国の秘密結社 マフィア、政党、カルトの興亡史』(2月6日刊)、『「低度」外国人材 移民焼き畑国家、日本』(同3月2日刊)などの刊行を控えたルポライターの安田峰俊氏が、Jアノンたちの「秘密」と外国人の関与に迫った。 *** 2021年1月17日、私は福岡の街を歩き続けていた。南国にもかかわらず最高気温6度という寒さに加えて、新型コロナ流行にともなう緊急事態宣言の発令もあって、市内の人通りは少なく街の活気は乏しい。──いま追いかけている目の前のデモ隊を除けば、である。 「バイデンは、トランプの票を盗む
10月1日、日本学術会議会員の任命で、政府が105人の候補のうち6人を拒否したことが明らかになった。翌日の10月2日、朝日新聞は日本学術会議を「学者の国会」と表現し、政府による人事への介入を批判的に報じた。それに対して同日、私はツイッターで次のように発言した。 日本学術会議は「学者の国会」などでは全くない。我々学者は、学術会議のメンバーを選挙で選べない。お上が勝手に人選している。だから「学者の全人代」という方が正しいだろう。もし、我々が選挙で選んだ政治家が、その人選に一切口を挟めないなら、その方が非民主的。 ここで用いた「学者の全人代」という表現は、ネット上で多くの支持を受けたようである。その後、一色正春氏や竹田恒泰氏も同じ表現をツイートで用いた。みな思いつくことは同じようである。 日本学術会議が抱える問題点は、私が書くまでもなく、既に多くの識者が具体的に論じているので、ここで繰り返すこと
香港の民主活動家・周庭(アグネス・チョウ)さんが9月2日、7月に止めていた公式Twitterアカウントの更新を再開した。8月に国家安全維持法の違反容疑で逮捕された際、警察が犯罪の証拠として挙げたものが、2019年に日本経済新聞に掲載された意見広告だったことに疑問を呈した。 周さんは国家安全維持法が施行された7月からTwitterの投稿を控えていたが、9月2日午後6時ごろにTwitterを更新。「ただいま戻りました」から始まり、「国家安全法が施行された7月からはTwitterを控えていましたが、結局逮捕され、いろいろ考えた上で、Twitterを再開することを決めました」と投稿した。 続けて、8月10日に国家安全維持法に違反した疑いで自身が逮捕された際、香港警察から聞かされた容疑は「外国勢力との結託」だったとし、「警察側に見せられた証拠の1つは2019年に日経新聞に載せた香港民主化運動に関する
想像してみてほしい。あなたにある日、大手新聞社のベテラン記者から取材依頼のメールが届いた。だが、業務に関係する話題を興味本位に取り上げられたくなかったあなたは断りのメールを返信する。 ……ところが数日後、新宗教団体○教の機関紙のウェブサイトに、あなたの名前や経歴を詳しく記した記事が、あなたと「接触した」と称するその記者のコラムとして掲載された。○教は教義に政治主張が組み込まれたアクの強い団体であり、その日から上司や同僚・近隣住民があなたを見る目が妙に冷たくなった。 削除を求めたが、その後も記事はネットを漂い続けた。結果、あなたは○教と対立する危険な政治団体▲■党の党員から「○教の回し者」だとみなされ、外出するたびに謎の人物に尾行されたり、職場に中傷ビラを送りつけられたり、電話を露骨に盗聴されたりするようになった。 そこで辛抱たまらず「私は○×教とは無関係だ」と実名でSNSに書き込んだところ
産経新聞論説副委員長の佐々木類氏の下記記事において私を名指しで「日本人研究者と最近、接触できたので紹介したい」とありますが、私は氏の取材に対して下記のように断りのメール返信をしています。取材をしていないのに取材したかのような印象を… https://t.co/qhXNR2fgTa
全能神(ぜんのうしん)または全能神教会とは、中国大陸発祥の新宗教である。 概要[編集] 全能神教会は、「ちょうど、いなずまが東から西にひらめき渡るように、人の子も現れるであろう」(マタイ24:27)に由来する「東方閃電」と呼ばれることもあり、東にある国、つまり中国からイエス・キリストが全能神として戻り、(旧約聖書の律法の時代、イエス・キリストが伝道を始め20世紀の全能神の降臨に至る恵みの時代、に次ぐ)第三の人類の時代が始まると主張している。1997年に出版された、全能神からのメッセージを集めた書物「話在肉身顕現」を規範としている。正式な礼拝式や洗礼や聖餐式などの礼典は存在しない。 中国共産党を「巨大な赤い龍」と呼び、これを倒して神の国を樹立すると主張しているため、2000年より中国当局からは邪教と認定されている。法輪功よりも強い組織力を持ち、一度入信すると脱会することは難しい。信者になれば
9月5日午後10時頃、香港の民主活動家である周庭氏より「幸福実現NEWS」特別号に掲載されている内容につき、ご本人のツイッター上で、「ある日本の政党の出版物に、私の名を騙って、私が『自衛隊に香港を助けてほしい』と主張していると書かれていました」として、一部削除・訂正を求めるメッセージが発信されました。 これに対し、9月6日、幸福実現党の公式ツイッターにおいて、日本語・中国語繁体字・簡体字・英語にて、下記の声明を掲載しております。 [声明] 香港の民主活動家である周庭氏より「幸福実現NEWS」特別号に掲載されている内容につき、一部削除要請がありましたが、本内容は、周庭氏の守護霊の発言を紹介したものであり、地上の御本人の発言ではありません。「霊言」とは、あの世の霊存在の言葉を語り下ろす現象です。私たち幸福実現党は宗教政党として、中国共産党の覇権主義を止め、香港および世界の自由・民主・信仰を守る
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