「カミカゼ・ドローン」の発射風景。軽量でバッグにいれて持ち運びが可能という=AeroVironment Inc.提供 「カミカゼ・ドローン」。欧米メディアは5月、ウクライナ軍が実戦での使用映像を公表した米国製小型無人機をこう表現した。その報道を見て、私(記者)は「カミカゼがまた使われている……」と改めて違和感を覚えた。爆発物を搭載し、ロシア軍の戦車に突っ込んでダメージを与えることができることから、旧日本海軍の「神風特攻隊」を連想させるが、この言葉の使い方に引っかかった。そこで「カミカゼ」について調べてみると、世界の国々では意外な形で使われていた。【賀有勇】 太平洋戦争をきっかけに英語圏へ広まる 英語での記述の歴史は古い。世界最大の英語辞典とされる「オックスフォード英語辞典」をめくると、英語の書物で初めて「カミカゼ」が使われたのは、ギリシャ生まれの文学者、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が著