世間では吾妻ひでおを所謂「オタクカルチャー」、または「萌え」の始祖とする向きがあるようだが、どうだろう。吾妻ひでおが「萌え」に与えた影響は認めるにやぶさかでないにしても、吾妻ひでおを萌えの「始祖」とまでするにはよほど慎重にならないといけないような気がする。 吾妻ひでおがコミックマーケット11にて同人誌「シベール」を販売したのは1979年。手塚治虫的な漫画キャラクターによるエロ表現は、この「シベール」を以って嚆矢とする、というのは教科書的な知識の確認である。なるほど確かに吾妻ひでおが「シベール」によって果たした意義は大きいし、「シベール」や吾妻作品には後年の萌えカルチャーの要素が既に含まれていることも確認できるだろう。しかし、そのような現在の萌えカルチャーの位置に立って、80年代の吾妻ひでおの仕事を遡及的に眺める姿勢には、単なる「萌えの始祖」というレッテルに還元できないような吾妻本来の固有性
集英社のコミックス2012年1月のラインナップを見ると20日発売のタイトルに注目せざるを得ない作品があります。それは「私立極道高校 復活版」上・下巻の二冊。そう、知ってる人なら知っているあの作品が32年の月日を経て復刊するのですよ! そんな前の作品なんて知らない、興味が無いとする人も居るでしょうけど、週刊少年ジャンプ史上 記録に残る事件を起こしてしまったとあらば少しは関心を持つのではないでしょうか。 当時いったい何があったのか、新聞記事で振り返ってみようと思います。 先ずは作品そのものを知って頂かねばなりません。「私立極道高校(しりつ きわめみち こうこう)」とは「魁!!男塾」を代表作にする宮下あきら先生のデビュー作。79年21号から連載が始まりました。問題が起きたのは翌80年の9号と10号。9号掲載39話「歴代生徒会長記念館の巻」にて全国の中・高・大学の番長を倒してせしめた戦利品に学校名
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