毎月勤労統計の不正調査問題に関し、1月24日に衆議院および参議院の厚生労働委員会において、閉会中審査が行われた。 1月22日に記者会見で公表された特別監察委員会の報告が、厚生労働省職員の強い関与による「お手盛り」の調査だったことが野党の追及により明らかになり、翌25日には追加の調査を実施すると根本大臣が表明する異例の事態に追い込まれた。 政府は現在の特別監察委員会で追加の調査を行うにとどめる方針のようだが、第三者性が担保されていないことが明らかになったこの特別監察委員会ではなく、真の第三者委員会による徹底した事実究明を行うべきだ。 この問題に対し、筆者は国会パブリックビューイングとして1月26日に緊急ライブ配信で国会審議を解説つきで紹介し、その内容を録画でも公開した。 ●毎月勤労統計不正調査問題 #国会パブリックビューイング 緊急ライブ配信(録画) この1月24日の閉会中審査では、今回の調
2回にわたり、厚生労働省のリーフレット「働き方改革~ 一億総活躍社会の実現に向けて ~」(参照:厚労省)における高度プロフェッショナル制度の紹介内容を、批判的に検討してきた(参照:「厚労省の高プロ制紹介に見る欺瞞。政府は、野党の次は国民を騙しにきた」、「悪徳商法のような高プロ制紹介。厚労省が駆使した『ご飯論法』の悪質さ」)。 今回は、このリーフレットにある「自由な働き方の選択肢」というときの「自由」とは何を指すのかを考えていきたい。 まずリーフレットの文面を検討しよう。 冒頭に制度の目的として、 「自律的で創造的な働き方を希望する方々が、高い収入を確保しながら、メリハリのある働き方をできるよう、本人の希望に応じた自由な働き方の選択肢を用意します。」 とある。なかなか魅力的な制度のように見える。 しかしそのあとの解説を読んでも、どこにも「自律的で創造的な働き方」「メリハリのある働き方」「本人
<要旨> 加藤厚生労働大臣は1月31日の答弁で、高プロについて、「そういった是非働き方をつくってほしいと、こういう御要望をいただきました」と答弁していたが、それは合成された虚偽答弁だったことが明らかに。 はじめに 野党と労働団体、過労死を考える家族の会などが強く反対している「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)の創設を含む働き方改革関連法案が、6月14日にも参議院厚生労働委員会で強行採決されるのではないかと案じられている。 その中で、高プロに対する労働者の「ニーズ」として示されてきたヒアリング内容について、参議院厚生労働委員会における福島みずほ議員の質疑を通して、数々の矛盾・改ざん・隠蔽が明らかになってきた。新聞も少しずつ報じ始めているが、まだ詳細には報じていない(下記の中では朝日新聞の記事が時系列のインフォグラフィックスもついて、わかりやすい)。 ●2月に高プロのヒアリング実施 野党追
<概要> 働き方改革関連法案に含まれる高度プロフェッショナル制度は、労働者のニーズがないまま立法化されようとしている。その中でニーズのヒアリングとされた12名のヒアリング結果について、加藤大臣が1月31日の参議院予算委員会で虚偽答弁を行っていたことが判明した。 わずか12名へのヒアリング結果が高プロの「ニーズ」調査? 労働基準法の労働時間規制をはずし、使用者が労働時間規制に縛られずに労働者を働かせることを可能とする高度プロフェッショナル制度(高プロ)について、労働者にそのニーズを聞き取ったとされるヒアリング結果をめぐる疑義が、社民党の福島みずほ議員によって参議院厚生労働委員会で呈されている。 ことの経緯の概略は、筆者が把握している限りにおいて、こうだ(より詳しい経緯があると思うが、把握しきれていない)。 まず、5月9日の衆議院厚生労働委員会において、立憲民主党の岡本あき子議員が、高プロのニ
東京新聞:厚労省、「裁量制」に続き「一般労働者」データも撤回へ:政治(TOKYO Web) https://t.co/6uLnR4QYqJ 「異常値が多数含まれ、厚労省は実態を正確に反映していないと認定。労働基準監督官による聞き取… https://t.co/AZxRl09B0P
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