加計学園の獣医学部新設問題で、官邸の関与を主張してきた文部科学省の前川喜平前事務次官が3日、獣医学部が4月に開学する愛媛県今治市の今治市公会堂で講演し「決定のプロセスがゆがめられていた。今治市民の財産を(学園に)大盤振る舞いするのだから、手続きが正当かは問われなければならない」と話した。 今治市は、県と共に施設整備費を最大96億円補助することを既に決定している。 前川氏は安倍晋三首相が学園理事長の加計孝太郎氏と長年の友人であることや、学園関係者が官邸を訪れていたことなどを挙げ「首相が(計画を)知らなかったとは考えられない」と強調した。 前川氏が同市を訪れたのは初めて。講演後、報道陣に獣医学部の校舎を見てきたと話し「既成事実の積み重ねの結果だと感じた。できた以上は仕方ないが、ああいう建物を見たいとは思わなかった」と述べた。 同市の市民団体らでつくる実行委員会によると、約1200人が来場。立ち