和歌山「正論」懇話会の第97回講演会が3日、和歌山市のホテルアバローム紀の国で開かれ、麗澤(れいたく)大学の八木秀次教授が「令和の御代(みよ)と日本の針路」と題して講演した。126代にわたって続く皇統が日本社会の安定と持続性を築き、「日本人の勤勉や努力を尊ぶ国民性にも影響した」と指摘。安定的な継続には女系継承の道を拓(ひら)くのではなく、「旧宮家の皇籍復帰を政府は正式に検討しなければならない」と語った。(講演要旨は次の通り) 「令和」への思い 5月1日に新しい天皇陛下が即位され、それに伴い元号が変わった。「令和」は、『万葉集』に収められた歌の序文「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ」という部分が出典だ。 注目したいのは、この序文がどういう背景かということ。描かれているのは天平2(730)年正月(旧暦)に、九州・大宰府の長官、大伴旅人の屋敷で梅の花を愛で