平和宣言に向かう翁長雄志知事(手前右)に視線を向ける政府関係者ら。安倍晋三首相は目線を落としたままだった=6月23日午後、糸満市摩文仁の平和祈念公園(下地広也撮影) 先月29日、中国、韓国の歴訪を終えた帰途、東京に立ち寄ったマティス米国防長官は、小野寺防衛大臣との会談を行った。マティス長官の今回の歴訪の目的は、主に北朝鮮情勢についての意見調整だったが、その後の記者会見で、小野寺大臣は、2年前、うるま市で起きた元米軍属による女性暴行殺人死体遺棄事件について、被害者の遺族への賠償金を日米両政府が共同で支払うことで合意したことを明らかにした。刑事責任については、去年の12月に元米軍属の被告に対して無期懲役の判決が出ているが、民事責任についても今年1月、那覇地裁がこの元軍属に対して遺族への損害賠償を命じていた。ところが元軍属に「支払い能力がない」ことから、米側が賠償金を支払うかどうかが注目されてい