内閣府は29日、2019年度当初予算案における科学技術予算が対前年度比10.4%増の4兆2377億円になり、当初予算ベースで初めて4兆円を超えたと発表した。ただ、内閣府は18年度分から集計方法を変えて事実上の予算額の「かさ上げ」をしているが、今回からかさ上げ分を公表しないことにした。過去との比較ができず、データの信頼性が問われることになる。 科学技術予算は、各府省の事業を内閣府が集計して公表している。内閣府は17年、公共事業などもITなどの新技術を使えば科学技術予算に含められるようにした。例えば、人工知能(AI)を使った重機でトンネルを掘ると、トンネル自体の費用も含めて科学技術予算に計上できる。この結果、18年度の科学技術予算は1915億円がかさ上げされた。