2月24日、ロシアによるウクライナ全面侵攻の開始から、2年が過ぎた。これを受けて各方面で様々な催しがなされた。関心の低下がウクライナへの援助の停止につながることを防ぎたいと考えている人々も多い。 残念ながら、客観的に見ると、ウクライナにとっては一つの峠を過ぎたような状態に入っている。人間の世界に絶対ということはないが、ここからウクライナが挽回するのは、かなり難しいだろう。ポイントは、次の一手を打つためのタイミングも逸してしまっていることだ。 二年連続して141カ国の賛同を得ていた国連総会でのロシア侵略非難決議は、今年は決議案の提出そのものが見送られた。賛同国の数が大幅に減ることが必至であったため、ウクライナ及びその支援国が、あえて決議案の提出を見送ったのだ。国際社会の世論の動向も、ゼレンスキー大統領が熱情的なイスラエル支持の立場を明らかにしたような時から、ウクライナに厳しいものに変わってし