安倍晋三元首相(当時67歳)が2022年7月、奈良市で参院選の応援演説中に銃撃され死亡した事件で、山上徹也被告(43)=殺人罪などで起訴=が、事件前日に取った行動が新たに捜査関係者への取材で明らかになった。山上被告は安倍氏を襲おうと訪れた岡山市で殺害をほのめかす関係者宛ての手紙を投函(とうかん)したが、襲撃に失敗したことから郵便局で回収しようとしていた。 【写真】事件当日の安倍元首相、後ろには山上被告の姿も 山上被告は「手紙を取り戻そうとしたが、できなかった」と供述していることも判明。捜査当局は自身の計画が決行前に発覚するのを恐れ、直近で安倍氏を銃撃できる場所を絞り込む引き金になったとみている。 手紙は、ブログで世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を批判してきた松江市の男性に宛てて郵送していた。パソコンで打ち込んだとみられる文字で「安倍の死がもたらす政治的意味、結果、最早(もはや)それを考え