更年期障害について、倉敷成人病センター(倉敷市)の西内敏文産婦人科部長に寄稿してもらった。 ◇ 今回は「非薬物療法」についてお話します。最初に「カウンセリング」についてです。 医療機関における更年期女性へのカウンセリングもまず何より患者さんの話す内容に耳を傾けることから始まると思います。言うは易し行うは難しで、医療側が努力を重ねる必要があります。帰り際に患者さんが「話を聞いてもらって楽になりました」と言ってくださるのは本当にうれしい瞬間です。 次に「運動療法」です。メリットは薬物療法と比べて効果は小さいかもしれませんが、費用も少なく手軽にできます。継続することによって日常の悪い習慣(喫煙、過度の飲酒、過食など)を修正でき、生活習慣病の一次予防への効果が期待できる―などが挙げられます。具体的にはジョギングなどの有酸素運動を週3~4回、30~60分程度行うのが効果的です。運動時に増加す