インフルエンザウイルスを捕捉するたんぱく質微小チューブの研究が進んでいます。すべての型のインフルエンザウイルスに対応可能で、同チューブを用いた喉スプレー予防薬などへの応用が検討されており、従来のワクチンと併用すれば予防効果をさらに向上できる可能性があるといいます。この研究成果は昨年11月、日本化学会が発行する英文学術論文誌「ケミストリー・レターズ」に掲載され、「エディターズチョイス」(優秀論文)に選ばれました。 研究を進めているのは、中央大学理工学部の小松晃之教授と慶応大学医学部の石井誠講師です。この技術は、喉に噴霧するインフルエンザ予防薬への応用を想定しています。同ウイルスは気道の粘膜から感染しますが、このチューブを含んだ薬剤をスプレーすれば、入ってきた同ウイルスをチューブが捕獲して感染を防ぐ、という利用法が考えられます。