JR東海道線が愛知、岐阜県の一部で約9時間半にわたって運転を見合わせた12日の架線トラブルで、JR東海は13日、架線を支える鋼材が、列車のパンタグラフと接触したことが原因とみられると発表した。 発表によると、名古屋―岐阜間に止まった列車4本のパンタグラフ9個が破損していたほか、名古屋―枇杷島間の約3キロにわたり、架線をつるす「ハンガー」と呼ばれる部品が162本壊れていた。 また、幸田駅(愛知県幸田町)の構内で架線を支える鋼材(長さ約70センチ、重さ7キロ)が垂れ下がっているのが見つかった。幸田駅では架線設備の工事中で、鋼材を固定する金具が折れたことが原因という。パンタグラフが破損した列車4本はいずれも豊橋発の下り線で、幸田駅を通った際に損傷した可能性が高いという。4本目の列車のパンタグラフが名古屋駅付近で大破し、ハンガーを引っかけながら走ったとみられる。(吉野慶祐)