筆者なども小さいころから知っている野球選手が、暴力について話している記述を立て続けに読むと、胸が苦しくなる思いがした。 学生野球協会は、大学、高校野球の不祥事に対して定期的に処分を科して発表している。近年、選手同士の暴力事件は減少傾向にある。中村氏は少子化、野球離れによって選手数が減少し、レギュラー争いなど、競争のプレッシャーが減っていたことが背景にあるのではないかと言う。 一方で、指導者による体罰、パワハラは依然続いている。最近も甲子園に出場するような有力校の指導者が暴力を加え謹慎処分になった。 指導者による「体罰」がなくならない背景 指導者のパワハラ体質の背景には、「軍隊上がりの指導者が、部活を指導するようになってから体罰が増えた」ことがあるとされる。しかし今ではそうした世代はリタイアしているはずだが、指導者の暴力、パワハラ体質はなくなっていない。