土星最大の湖「クラーケン海」を描いた想像図(Credit: NASA/John Glenn Research Center)土星最大の衛星タイタンは、太陽系において地球以外では唯一、表面に安定した状態で液体が存在することが知られている天体です。コーネル大学のValerio Poggiali氏らが発表した研究成果によると、タイタン最大の湖であるクラーケン海(Kraken Mare)の深さは100mを超えると推定されており、中央付近の深さは300mに達する可能性もあるようです。 ■カッシーニが残した観測データから入江の深さと組成を分析太陽のハビタブルゾーンを公転する地球の表面には液体の水が存在しています。いっぽうタイタンは地球よりも濃密な大気(地表の気圧は約1.5気圧、大気の密度は地球の約4倍)を持つものの、地表は摂氏マイナス180度という低温の世界。タイタンの空からは水ではなくメタンの雨が降