岸田文雄首相の米議会演説の中で、米側がいちばん注目したひと言は自らを「リアリストだ」と強調した部分だろう。今後日本の政局がどうなろうと、防衛強化路線が変わらないことを示唆するからだ。国際政治においてリアリストという英語は、日本語でいう「現実主義者」のニュアンスを超えた響きを持つ。ざっくりいえば、自国の安全のため、国家間のパワーバランスを保つことを最優先し、必要な対策を重ねていく路線を意味する。
SpaceXの衛星インターネットサービスであるStarlinkは、地球低軌道(LEO)上に展開した膨大な数の人工衛星を利用して地球上のほぼ全域でインターネットへのアクセスを提供します。SpaceXの創設者であるイーロン・マスク氏はStarlinkの軍事利用に否定的ですが、ブラックマーケットを通じてStarlinkのキットがロシア軍やスーダンの準軍事組織に利用されていると日刊経済紙のウォール・ストリート・ジャーナルが報じました。 The Black Market That Delivers Elon Musk’s Starlink to U.S. Foes - WSJ https://www.wsj.com/business/telecom/starlink-musk-ukraine-russia-sudan-satellite-communications-technology-f4fc7
紅海でフーシ派のミサイルが迫り、近接対空システムの使用を余儀なくされた米海軍のミサイル駆逐艦「グレーブリー」。2022年6月、英ポーツマス沖で(Kevin Shipp / Shutterstock.com) ウクライナ国防省の情報総局が先週、クリミア西部で水上ドローン(無人艇)によってロシア海軍のコルベット「イワノベツ」を撃沈したとする動画を公開した。ウクライナによるこの戦果は、米海軍の対ドローン(無人機)防衛のリスクや、ドローンによる攻撃の可能性を高めるものでもある。 ウクライナはロシア黒海艦隊の艦艇を次々に破壊し、ウクライナ南部の港に寄せ付けないことにある程度成功している。その結果、ウクライナ南部からアフリカやその他の地域に向けて出港できる穀物輸送船が増え、収入源となる穀物輸出を回復させている。 ウクライナ側がロシアの艦艇を水上ドローンのような非対称的な手段でさらに撃沈したり、深刻な損
太平洋戦争において、世界を驚かせた日本の航空機技術。その代表とも言える「零式艦上戦闘機五二型」は、オリジナルのエンジンをそのまま搭載し、飛行可能な状態で保存されている機体は世界にたった1機だけである。 オリジナル・エンジンかつ飛行可能な唯一の機体米プレーンズ・オブ・フェイム・エア・ミュージアムが所蔵する、オリジナルのエンジンかつ飛行可能な状態の零式艦上戦闘機五二型(画像:矢吹明紀) 1936(昭和11)年、日本海軍の制式艦上戦闘機は、九試単座戦闘機から発展した九六式艦上戦闘機となった。 この機体は、艦上戦闘機としては当時の世界水準を上回る最新のコンセプトと機体構造、すなわち全金属製モノコック低翼単葉構造となっていたのが特徴である。 狭い飛行甲板からの運用が前提だった艦上戦闘機における当時の標準的な機体構造は、離着陸性能に優れた複葉であり、単葉の採用は異例中の異例だったのである。また空力的な
令和4年9月29日(木) 10:00~11:00 中央合同庁舎第4号館4階 第4特別会議室 ウクライナ情勢を踏まえた安全保障分野における衛星データの利用 わが国の防衛政策と宇宙安全保障 〈配布資料〉 資料No. 資料タイトル 資料1
中国の軍事産業に携わる科学者が、米スペースX社が展開する「スターリンク」衛星通信網について、監視・破壊手段を確保する必要があると主張している。中国の科学ジャーナル『モダン・ディフェンス・テクノロジー』に掲載された論文のなかで、同国の防衛技術研究者らが論じた。 ●アメリカ軍より優れる──ウクライナ内製ソフトで砲撃20倍迅速に 論文は、米軍の軍事力をスターリンクが強力にサポートする可能性があると述べ、潜在的なリスクだと指摘した。中国として衛星の動きを監視する大規模な監視網を構築すべきだと提言している。さらに、スターリンク衛星を機能停止あるいは破壊する手段の必要性にも触れた。 論文を受け海外では、中国が今後そのような破壊兵器を開発するとの見方や、すでに開発中の可能性すらあるとの観測が広がっている。米技術解説誌の『インタレスティング・エンジニアリング』は、『中国はイーロン・マスクのスターリンクを撃
ボーイング、A-10サンダーボルトIIの新たな主翼 再び納入開始 更新日:2022/05/30 18:46 配信日: 2022/05/28 20:45 製造・整備・メンテ ボーイングは、アメリカ空軍にA-10サンダーボルトIIの新たな改良型主翼セットの納入を開始したと発表しました。ボーイングは2011年から2019年にかけて進められた173機分の改良型主翼の製造を完納。2019年8月には、アメリカ空軍が新たなA-10改良型主翼の交換プログラムを開始し、その製造契約をボーイングが再び受注していました。 アメリカ空軍は、新たなA-10改良型主翼への交換プログラムで、計112機分の発注を予定しています。ボーイングとは50機分を契約済みです。ボーイングが納入する改良型主翼セットは、外翼アセンブリ、中央翼アセンブリ、制御、胴体統合キットで構成されています。 納入された主翼セットは、5月初めからヒル空
絶対的な航空優勢を確保できるのは米空軍以外には考えられない(写真は「F-22」戦闘機に空中給油を行う「KC-135]、米空軍のサイトより、4月18日アラスカ上空で) この場合、「制空権」という用語は不適切であり、「航空優勢」を使用する必要がある。 制空権とは、いわば絶対的な航空優勢の状況を言い、現代戦で絶対的航空優勢、つまり制空権を取れるのは米空軍くらいである。 航空優勢とは「時間的、空間的に航空戦力比が敵より優勢で、敵により大なる妨害を受けることなく諸作戦を実施できる状態」(自衛隊教範)をいう。 作戦の要時、要域においてどちらの方が「妨害されない状況」にあるかが重要となる。 また航空戦力の高速性、広域性という特性上、たとえ現時点で優勢であっても、次の瞬間には劣勢になるという「浮動性」も念頭に入れておかねばならない。 ウクライナの戦況は、双方共に絶対的航空優勢は取っていない。 ウクライナ東
連日の報道で目にするウクライナの戦場。上空から撮影した映像もめずらしくないが、それらの多くは家電量販店などで販売されているドローンで映したものともいわれている。民生品だけでなく、軍事用に開発されたドローンにも市販品のデジタルカメラが使われているケースがある。身近な製品が軍事用に使われている現状について、『ドローンの世紀-空撮・宅配から武装無人機まで』(中央公論新社)の著者で、軍事技術に詳しい井上孝司さんに聞いた。 【写真】プーチン氏の顔写真とともに「間抜けなプーチン」の文字が書かれた火炎 * * * 4月11日、ウクライナ国防省は鹵獲(ろかく)したロシア軍の偵察用ドローンを分解し、その動画をTwitterに投稿した。ウクライナ軍の兵士が手にしているのは「Canon」のロゴが見えるカメラだ。偵察の「目」としてドローンに搭載されていたという。 この動画のカメラについて、キヤノンに確認を
Nuke Sub Accord ‘First Step’ For Deeper US-Aussie Cooperation; Aussies Get NRO Ties "This does not mean there are not constructive areas of engagement with China," Australia Foreign Minister Foreign Minister Marise Payne said at the State Department today. She then noted that "US leadership within the Indo-Pacific remains indispensable." WASHINGTON: The US-Australia agreement to build nuclear subm
ebayオークションに出品されたB43核兵器の部品, B43 Nuclear Weapon Component on ebay auction Update:2020.12.28 English Version ebayに、本物の核兵器の部品(ノーズコーン)が出品され、最終的にUS $1,275で落札された。B43核爆弾解体時に作成されたノーズコーンの記念品という説明だが、なかなかのレアアイテムである。こういう通常、市場に供給されないアイテムがオークションに出てくるということは、マニアがお金に困ってる証拠であり、不景気の指標となる。コロナ禍の経済状況は、悪い方向に進んでる様だ。 1. ebayに出品された本物の核兵器の部品 ebayに、本物の核兵器の部品(ノーズコーン)が出品され、最終的にUS $1,275で落札された。B43核爆弾解体時に作成されたノーズコーンの記念品という説明だが、なか
宇宙作戦隊 シンボル・マーク(Credit:防衛省)防衛省は7月31日、5月に新設された「宇宙作戦隊」のシンボルマークを公開しました。 シンボルマークは地球を中心とし正面中心の十字は宇宙を象徴する「星」を描き、2つの衛星軌道は常続不断の監視をイメージ。下側の6個の丸は山口県に建設予定の宇宙監視専用レーダー施設を意味し、両端の2個の星と背景に描かれた18個の星、合計20個の星は「2020年に部隊を新設した」ことを表しています。 宇宙作戦隊は5月18日に航空自衛隊府中基地に20人編成で発足。当面はJAXAやアメリカ宇宙軍との調整や人材育成や増員を行い、本格的な活動は2023年度を目指しています。なお、同年までに航空自衛隊を「航空宇宙自衛隊」に改称する検討を行っていることも1月に報道されています。 関連:改正防衛省設置法が可決。空自府中基地に「宇宙作戦隊」発足へ Source: 防衛省
Kubernetesを自動車に載せるというデンソーの発表事例を紹介した6月の記事「Kubernetesを自動車に載せる、デンソーが「Misaki」を発表。年内にもオープンソースとして公開」は多くの読者に読まれました。 このデンソーの発表の中で、(記事では省略していますが)先行事例として米国防省がKubernetesとIstioをF16ジェット戦闘機に載せたことが触れられています。 これは2019年11月にサンディエゴで行われたイベント「KubeCon+CloudNativeCon North America 2019」で行われたセッション「How the Department of Defense Moved to Kubernetes and Istio」で紹介されたものです。 セッション中では国防省がコンテナとKubernetesを基盤にCI/CDに取り組んでいること、MVP(Mini
北朝鮮は8月10日、新たな飛翔体を発射し、「もう一つの新しい兵器システム」を完成させたと公表した。 韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が10日に短距離弾道ミサイル2発を発射したと発表。高度は約48キロ、飛翔距離は約400キロ、最大飛行速度はマッハ6.1以上で、ロシア製「イスカンデル」の北朝鮮版「KN23ミサイル」の可能性が高いと分析した。 今回のミサイル発射の焦点は、「性能がどうか」というものではなく、米国製の兵器が北朝鮮に流れている可能性があるということだ。 ■ 1.8月10日のミサイル発射情報は、米韓軍事同盟関係を揺るがす なぜなら、朝鮮中央通信8月11日のミサイル発射の写真は、極めて衝撃的なものであった。 北朝鮮が公表した写真のミサイルと韓国軍が分析し推測した「KN23ミサイル」とは、全く異なっていた。 驚いたことに、北朝鮮が掲載したミサイルは、韓国陸軍も装備する米軍のATACMS(Arm
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