「安倍元首相が培った外交的遺産をしっかりと受け継ぎ、発展させるという意思を内外に示すとともに相手国からわが国に示された敬意にしっかり答えていきたい」 こう語ったのは岸田文雄首相(65)。8月31日に行われた記者会見で、岸田首相は9月27日に実施される予定の安倍元首相の国葬における「弔問外交」の意味を強調した。 岸田政権が、国葬を執り行う意義の一つとして挙げられる弔問外交。しかし、本当に理由になっているのだろうか? 「弔問外交というのもひとつの外交の形態としては評価できます。国際舞台のいろんな場所で対話の場所をつくるというのは重要ですから。ただし、国葬にしなければならないかという問題と、弔問外交は別問題。小渕恵三元首相が亡くなったときは、自民党・内閣合同葬ですが各国から要人がきています」 そう語るのは、元外務省情報局長で駐日イラン大使などを務めた孫崎享さん。弔問外交自体は、自民党・内閣合同葬