「政治とカネ」の疑惑でまた、閣僚が辞任に追い込まれた。菅原一秀前経済産業相は説明責任を果たさないまま事実上、更迭された。選挙区内での贈答や秘書による香典の配布は長年にわたって続けられてきた疑いがある。菅原氏は菅義偉官房長官の側近で、政権への打撃に加え、「ポスト安倍」に向けた自民党内力学にも影響を与えそうだ。
菅原氏は辞表提出後、国会内で記者会見し「私の問題で国会が停滞し、法案審議できないのは本意ではない」と述べた。「任期途中に閣僚職を辞することはざんきに堪えない。おわび申し上げる」とも語った。 菅原氏は衆院東京9区選出で当選6回。無派閥で菅義偉官房長官に近いとされ、9月の内閣改造で初入閣した。 首相は25日午前、官邸で記者団に「任命責任は私にあり国民に深くおわびする」と述べた。「産業政策、通商政策、エネルギー政策といった重要な分野で一刻の停滞も許されない」と強調した。 後任に梶山氏を起用する理由では「地方創生相として地方の産業活性化や規制改革に取り組み、成果を上げてもらった。経験を生かし、幅広い経産行政でかじ取りを担ってほしい」と語った。 菅原氏は当初、25日午前の衆院経産委員会で説明するとしていた。野党側は納得できる説明がない限り国会審議に応じない構えをみせ、辞任も求めていた。 菅原氏を巡る
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