南アフリカのヨハネスブルクで始まった新興5カ国(BRICS)首脳会議で2023年8月22日、ビデオ演説するロシアのプーチン大統領=AP 南アフリカのヨハネスブルクで始まった新興5カ国(BRICS)首脳会議で22日、ロシアのプーチン大統領がビデオ演説し、「我々は平等、協力支援、互いの利益の尊重の原則に基づいており、この(BRICSの)方針こそが国際社会の大半の願望を満たすものだ」と訴えた。ウクライナ侵攻から1年半。激しく対立する米欧を批判し、自国が属するBRICSの理念こそが多数派だと強調した。 【写真】BRICSはどこへ向かう 反欧米の集まりか、新興国の代表か 侵攻をめぐり国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているプーチン氏は対面では出席せず、代わりに録画したビデオメッセージが流された。プーチン氏の姿が映し出されたBRICSビジネスフォーラムの会場からは、拍手と歓声が聞こえた。 演説でプ
2022年12月31日、ロシア南部ロストフナドヌーの南部軍管区司令部で、ウクライナ侵攻のスロビキン総司令官(左、当時)に勲章を授与するプーチン大統領。Sputnik/Mikhail Klimentyev/Kremlin提供=ロイター ロシアのプーチン大統領が、ウクライナ侵攻で軍の副司令官も務めるスロビキン・航空宇宙軍司令官を解任したと、ロシアの独立系メディアが22日、報道した。スロビキン氏は民間軍事会社ワグネル反乱後から消息が分からなくなり、反乱に関与した疑いで拘束されたと伝えられていた。 【写真】プリゴジン氏の反乱で逮捕報道 「完全な冷酷さ」の異名持つ副司令官 ロシアのリベラル系ラジオ「モスクワのこだま」のアレクセイ・ベネディクトフ元編集長が同日、スロビキン氏が航空宇宙軍司令官を大統領令で解任され、国防省預かりとなったと投稿した。 ロシアの独立系メディアによると、解任は18日とみられ、大
ウクライナの反転攻勢が続くなか、プーチン大統領の「次の一手」はなにか? ロシアの著名な歴史学者で外交防衛政策評議会の名誉議長を務めるセルゲイ・カラガノフは、核攻撃を進言している。露誌「プロフィル」に発表された戦慄の論文をここに掲載する。 私が長年考え続けてきた見解についていくつか紹介したい。これは、先日開催された、31年の歴史の中で最も注目すべき会合の1つとなった外交防衛政策会議の後に最終的な形を成したものである。 高まる脅威 ロシアとその指導者は難しい選択に直面しているようだ。仮にウクライナで部分的な勝利、それどころか全面勝利を収めたとしても、西側諸国との対立を終結できないことがますます濃厚になっている。 ロシアがウクライナの4つの地域(ドネツク州、ルガンスク州、ヘルソン州、ザポロジエ州)を解放できたとしても、それは部分的な勝利でしかない。向こう1〜2年で現ウクライナの東部と南部全体を解
『「ロシア人は家に帰れ」。でも私に帰る家はありません』 ロシアの隣国ジョージア(グルジア)の首都・トビリシ。観光客でにぎわう旧市街の一角で、ロシア人のナターシャさん(24)は表情を曇らせた。 【動画で見る】「ロシア人は帰れ」国を捨てた先で待っていた“拒絶” 若者たちの苦悩 ロシアがウクライナに侵攻を始めてから、1年5カ月。祖国を捨てた多くのロシア人が流入したジョージアでは、今、反ロシア感情が最高潮に達している。現地取材から見えたのは、さまよい続ける若者たちの苦悩だった。 (7月29日放送 「サタデーステーション」より) ■街中にあふれる“拒絶”『ロシア人お断り』6月中旬。サタデーステーションの取材スタッフが向かったのは、ロシアの隣国・ジョージア。ソ連崩壊により、1991年に独立を果たした国だ。首都トビリシの、旧市街と現代の建築物が共存する美しい街を歩いていると、取材スタッフの目にあるメッセ
南アフリカで8月下旬に開催予定の新興5カ国(BRICS)の首脳会議を巡り、ロシアのプーチン大統領は、友好国である南アとの外交関係を優先して自身の訪問を見送った模様だ。南アのラマポーザ大統領は19日、プーチン氏の欠席を発表。プーチン氏はオンラインで参加し、代わりにラブロフ外相が出席するという。ロシアがウクライナで続ける「特別軍事作戦」に絡んで、国際刑事裁判所(ICC)が今年3月、プーチン氏に出した逮捕状がロシアの首脳外交の足かせとなっている。 【ワグネル反乱 そのときモスクワでは…】 ロシアは当初、プーチン氏がBRICS首脳会議に出席することにより、対露制裁を続ける西側諸国への対抗姿勢をアピールしたい構えを見せていた。露外務省の中堅幹部も6月上旬の段階では、「(プーチン氏の)南ア訪問は実現できる」と手応えを語っていた。 一方、ICCに加盟する南アは、プーチン氏の逮捕が求められる加盟国としての
「春の反転攻勢」――こう呼ばれたウクライナ軍によるロシア軍への反撃は、7月11日、12日にリトアニアの首都ビリュニスで開かれたNATO(北大西洋条約機構)首脳会議を目指して実行されたものだった。アメリカを始めとするNATO加盟各国から多大な支援を得ているウクライナとしては、さらなる巨額の支援を得るため、そして悲願であるNATO加盟を果たすために、「悪のロシア」に対する「勇猛果敢な攻勢ぶり」をアピールしようとしたのだ。 【マンガ】外国人ドライバーが岡山県の道路で「日本やばい」と驚愕したワケ だが、ビリュニスに乗り込んでいったウォロディミル・ゼレンスキー大統領の表情は冴えなかった。「支援の継続」こそ示されたものの、NATO加盟への「タイムスケジュール」は出してもらえなかったからだ。 加えて、喉から手が出るほど供与してほしいアメリカ製F16戦闘機について、NATOが合意したのは、「ウクライナ人パ
ロシアのメドベージェフ元大統領の発言が、世界を震撼させている。国営『タス通信』の取材に答え(7月5日配信)、長期化するウクライナ紛争について次のように述べたのだ。 ベラルーシ西部に緊急配備…プーチンが核攻撃する「ウクライナでない」意外な国 〈どのような戦争でもすぐに終わらせることが可能だ。’45年に米国が広島や長崎に行ったように、原爆を投下すれば良いのだ。核での攻撃は一般市民約30万人の命と引き換えに、当時の戦争を終わらせた〉 核攻撃で戦争を終結ーー。 ウクライナでは、恐ろしい不安が現実になりつつある。6基の原子炉を持つ欧州最大規模の、南部ザポリージャ原発がロシア軍の攻撃に晒されようとしているのだ。ウクライナ国防省情報局は、同原発を占拠するロシア軍が6基の原子炉のうち4基に爆発物を設置したと発表した。ロシア情勢に詳しい、筑波大学名誉教授の中村逸郎氏が語る。 「ロシア軍はウクライナの激しい反
侵攻後に国外へ出たロシア人は昨年8月末までに50万人。9月に部分動員令が発出されると、さらに40万人が逃れたといわれる (※画像と記事本文は直接関係ありません) ロシアのウクライナ侵攻から1年と4カ月が過ぎた。戦闘は続いているが、一方で、侵攻後に国外へ出たロシア人は昨年8月末までに50万人。9月に部分動員令が発出されると、さらに40万人が逃れたといわれる。 【この記事の写真を見る】ロシアの富裕層たちが高級不動産を買い漁っている地中海の街 景色を見ると納得の“絶景” 隣国トルコやペルシャ湾岸諸国のリゾート地などで暮らす富裕なロシア人も少なくない。ロシア人はビザ無しでも一定期間トルコに滞在できるのだが、そうしたロシア人たちのために現地の家賃が高騰して、地元住民が大迷惑を被っているという。 戦争はプーチンが始めたもので、一般のロシア人に罪はないというのが欧米や日本の基本姿勢だが、もし総動員令でも
(CNN) 将官1人を失うことは、首尾よく進まない戦争の最中であれば不運な出来事とみなせるかもしれない。しかし24時間で2人を失うとなると、さすがに迂闊(うかつ)な話に思える。ただこれこそが、ウクライナ南部のロシア軍司令部で起きていることだ。2つの事例が描き出すのは、ロシア軍の上層部に蔓延(まんえん)する機能不全と意見対立に他ならない。 11日、ウクライナ軍のミサイルが同国南部の港湾都市ベルジャンスクにあるホテルを直撃した。ベルジャンスクはロシア軍によって占拠されていた。 死亡が伝えられた多くのロシア人の1人に、オレグ・ツォコフ中将がいた。ツォコフ氏はロシア軍南部軍管区の副司令官で、ウクライナ南部の占領地域の防衛に当たる主要人物だった。これまでウクライナでの戦闘ではロシア軍の将官が10人前後死亡しているとされるが、同氏はこのうちの最高位の階級と考えられている。 当該のホテルをロシア軍の第5
(CNN) ウクライナ南部の占領地に展開する部隊を率いるロシア軍の将官イワン・ポポフ氏は13日までに、国防省が十分な支援を提供せず、兵士たちを裏切っていると批判したところ、解任されたと明らかにした。 【映像】ドネツク州の激戦地、ドローン映像が捉えたロシア軍の「混乱」 ポポフ氏はウクライナ中南部ザポリージャ州での激戦に参加する第58諸兵科連合軍の司令官。ウクライナでのロシアの軍事行動に関わる将校で最高位の一人となる。 ポポフ氏は音声メモで「対砲兵戦の不足や砲兵偵察所の欠如、敵の火砲により我が軍に大量の死傷者が出ている状況」について疑問を呈したと説明。「他にも複数の問題を提起し、その全てを最高レベルで率直かつ厳重に伝えた」と述べた。 すると、ショイグ国防相はポポフ氏を解任したという。 ポポフ氏は「ウクライナ軍が我が軍を正面突破することはできなかったが、身内の上級指揮官が我々を後方から攻撃し、最
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は1日、同国東部でロシアの民間軍事会社ワグネルの戦闘員少なくとも2万1000人を殺害したと述べた。 スペインのサンチェス首相による首都キーウ訪問に合わせた、同国メディアとの記者会見で語った。 ゼレンスキー氏はこの中で、ワグネルが最強の部隊を配置した東部だけで戦死者は2万1000人に上り、8万人が負傷したと主張。多大な損失を与えたと強調した。 CNNはこの発言の真偽を確認できていない。 同氏はまた、ワグネルの創設者プリゴジン氏が率いた反乱により、ロシアの戦力が大きな影響を受けていると指摘した。「この状況をうまく利用して敵を追放する必要がある」「ロシア側は負けつつある。だから責任を負わせる相手を探し始めた」と語った。 一方で、反転攻勢を急ぐつもりはないとも強調。「1メートルごと、1キロごとに命が失われる」として、人命尊重のために慎重姿勢を貫くと表明した
1.ワグネルの前にロシア地上軍の姿なし エフゲニー・プリコジン氏と彼が率いるワグネル部隊は武装蜂起(6月23~24日)し、ロシア・ロストフ州内の南部軍管区司令部を占拠した。 さらに北方に移動して、ボロネジ州ではロシア軍攻撃ヘリを撃墜した。さらに、モスクワに向かって前進し、モスクワまであと200キロのところまで到達していた。 モスクワに向かう道路には、砂を積んだ大型トラックが道路を塞ぐように置かれていた。 これらの車両は、軍の戦闘車に簡単に押し出されてしまうので、ほとんど無意味なことであった。 連邦保安局の装甲車は、まれに巡回しているように見えたが、戦闘配備についてはいなかった。 モスクワでは、連邦保安局の装甲車が市内に展開した。保安局の装甲車は、軍の戦車や歩兵戦闘車と互角に戦える兵器ではない。 6月25日午前2時、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領とプリコジン氏の話し合いがもた
欧州最大級のザポリージャ原発は、昨年3月以降ロシア軍による実質的支配が続いている。カホフカダムをロシアが破壊したと見られているように、ウクライナの反転攻勢を恐れるプーチンは、チョルノービリ、福島を超える最悪の放射能事故を起こすのか。 【マンガ】ロシア人ドライバーが岡山県の道路で「日本やばい」と驚愕したワケ 前編記事『追いつめられたプーチンが「欧州最大規模のザポリージャ原発を攻撃して破壊する」という「最悪シナリオ」』より続く。 歴史を振り返ってみても、ありえないと思われたことが起きるのが戦争であり、それをするのがプーチンという男だ。 昨年2月、国際社会から孤立することが明らかな状況でウクライナに侵攻を始め、11月には実際にザポリージャ原発に10発以上の砲撃を浴びせて電気設備などを破壊している。このときもロシアは「ウクライナの仕業だ」と非難していた。 ウクライナの反攻が脅威と見れば、欧州最大級
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