私は自分の書いた文章を、 「分かりにくいところを教えてくれ」 とお願いして、親しい友人や家族に読んでもらうことがあります。 あるいは車中で助手席の家族に文章を朗読してもらい、 それを第三者の文章をぼーっと聞き流す感覚で 引っかかるところを探します。 これは文章を書く人は心がけていることだと思います。 自分の文章は思い入れもあり、どうしても独りよがりになるので、 欠点が分かりません。 他の人の批評こそが、向上の近道なのです。 しかしそう理解していても、意見を言われると、 釈然としない思いがもたげてきます。 「そんなこと知っている」 「わかっててわざとこういう表現にしたんだ」 「それは浅い視点だ」 と、いろいろ思いが出てきます。 何日もその文章をずっと考えてきた一角の自負がありますから、 他人の意見をスッと聞き入れられないのです。 しかし世にこの文章が出てきてから読む人は、 さっと読んで、続け