「おんせん県」大分と「温泉県」群馬 【新宅あゆみ、伊藤弘毅】別府や由布院で知られ、温泉の湧出(ゆうしゅつ)量日本一を誇る大分県が昨年、観光キャッチコピーとして「おんせん県」を特許庁に商標登録申請した。これに対し、草津や伊香保などを抱え、「日本一の温泉県」とPRしてきた群馬県が気をもんでいる。近くおりる特許庁の判断に注目が集まる。 ■大分「他県の使用は妨げず」 8世紀には既に温泉場として栄え、今も「泉都」と称される大分県別府市。 世界にある11種類の泉質のうち10種類の温泉が湧く。街中から無数の湯けむりが立ち上り、「初めて来た方は火事と勘違いする人もいます」(別府市観光協会の担当者)。市内の主要な八つの温泉は「別府八湯」と呼ばれ、100カ所を超す共同浴場が点在する。大半が100円以下で利用できる。別府市観光協会は「他の温泉地とはケタ違いの、圧倒的温泉資源」(ホームページ)とうたう。