auやソフトバンクモバイルへの顧客流出に歯止めがかからず、新規契約から解約を差し引いた純増数は約8万7千件と前年同期の3分の1に激減。さらに経費増で、4~6月期連結決算が営業利益が前年同期比5.8%減となってしまい、失敗の烙印を押されたも同然のドコモのツートップ戦略ですが、思わぬ波及効果をもたらしたようです。 ツートップから漏れた国内メーカーが大きな打撃を受けたことは言うまでもありません。しかし考えてみれば、ツートップ戦略のとばっちりを受けるまでもなく、もともとポートフォリオ戦略でいえば、成長市場で低シェアに甘んじている「問題児」の事業であり、シェアをあげる秘策でもなければ教科書的には撤退が順当なところでした。ドコモのツートップ戦略は、皮肉なことに、各社がスマートフォン事業に関しての経営判断を迫るヒキガネを引く結果となったのではないかと思います。