【北京=川越一】今年のノーベル医学・生理学賞に中国人として初めて女性薬学者の屠ユウユウ氏(84)が選ばれ、中国国内で反響が広がっている。 中国人では最近、2010年に民主化活動家の劉暁波氏がノーベル平和賞を受賞。12年には作家の莫言氏が文学賞を受賞した。しかし、中国本土の科学者がノーベル賞を受賞できない状況に、「中国に真の科学者はいない」といった自虐的な声が挙がっていた。 屠氏の受賞が伝えられると、中国のネット上には「屠ユウユウは中国籍で、真の中国人だ。偽物の洋鬼子(西洋人)ではない」「本当の意味での、初めての中国人の受賞だ」などと称賛する書き込みが殺到した。 屠氏は1930年、浙江省寧波市に生まれた。北京大医学院で、中国では人気が低かった生物薬学を学んだ。漢方薬などを研究し、中国中医科学院の主席科学者に就任したが、博士号や海外留学経験を持たず、学士院会員でもない「三無教授」として知られて
子どもが物事に集中できないADHD=「注意欠陥・多動性障害」かどうかを、脳の血液の流れを調べることで判別する新たな技術を、自治医科大学と中央大学のグループが開発しました。 グループでは、「光トポグラフィ」と呼ばれる、脳の血液の流れを調べる装置を使って、子どもが特定の行動をがまんしなければならないときに、脳の各部分で血液の量がどう変化するのか詳しく調べました。 その結果、ADHDではない子どもでは、記憶や感情のコントロールなどを司る、右前頭前野と呼ばれる部分で血液の量が増加したのに対し、ADHDと診断された子どもでは増加しない傾向がみられ、8割ほどの精度で見分けがついたということです。 ADHDは現在、子どもの行動を観察することで診断されていますが、判別が難しく、診断が遅くなってしまうケースもあり、グループでは、今回の方法で診断の補助をできるようにしたいとしています。 門田講師は「ADHDの
人間ドック学会は、人間ドックを受診したおよそ5万人の健康な人のデータを解析した結果、血圧やコレステロールの値などについて、現在の健康診断で正常とされている数値の範囲を大幅に緩めるべきだとする調査結果をまとめました。 人間ドック学会と健康保険組合で作る小委員会は、平成23年の1年間に人間ドックを受診したおよそ150万人のうち、持病がなく、ほとんどの検査項目で異常な値がない健康な人、およそ5万人のデータを解析し、正常とされる数値の範囲を調べました。 その結果、血圧は、現在正常とされる数値が、上の値は129まで、下の値は84までですが、上の値は147まで、下の値は94までとなったということです。 また肥満度を表すBMIの値は、現在男女ともに25までですが、男性は27.7まで、女性は26.1までとなりました。 さらに中性脂肪は、現在149までですが、男性では198までとなりました。 悪玉コレステロ
(CNN) 米ユタ大学の関連施設で不妊治療にかかわっていた医療技術者が、患者の精子を自分のものとすり替えていた疑いが浮上し、大学側が調査に乗り出した。 1990年代にこの施設で不妊治療を受けた夫婦は、娘の実の父が夫ではなく、この技術者だったことを知らされた。 精子をすり替えた疑いが持たれているのは、同大学の研究所や関連施設RMTIで精子サンプルの準備を担当していた故トム・リパート氏。妻がCNN系列局のKUTVに語ったところでは、2人の間には子どもがいなかったにもかかわらず、リパート氏は、自分には子どもがいると話していたという。同氏は肝硬変のため49歳で死亡した。 ユタ大学は専門家でつくる調査委員会を設置するとともに、この施設で不妊治療を受けたほかの患者に被害が及んでいる可能性もあるとみて、問い合わせを受け付けるホットラインを設置。希望する患者は父親を確認するための検査を受けられると発表した
宮城県警は7日、高齢のために曲がっていた男性の腰を伸ばし、骨折による出血性ショックで死亡させたとして業務上過失致死容疑で、同県気仙沼市の医療機関の看護師6人と、当時勤務していた看護師1人の計7人を書類送検した。 書類送検容疑は、3月10日午後3時ごろ、この医療機関に入院していた岩手県一関市の無職男性=当時(86)=に水分補給や導尿を行う際、抵抗する男性の両手、両足を押さえて腰をまっすぐ伸ばすなどして、腰椎脱臼骨折による出血性ショックで死亡させた疑い。 県警は、男性の背中に枕を置くなどして安定させ、けがを防ぐ注意義務があったのに、看護師らが怠ったと判断した。
旅先での食事の一コマ。袋入りのポ… 食のおしゃべり「超加工食品」とはなにか がんや肥満とも関連?(2019/7/11) 「超加工食品」という言葉を聞いたことがありますか?カップ麺や袋入りスナック菓子、炭酸飲料などが典型的な超加工食品。がんや死亡率、肥満との…[続きを読む] ハンセン病家族訴訟、控訴せず 首相、人権侵害を考慮[ニュース・フォーカス](2019/7/9) 唾液腺に石ができる「唾石症」 切除のリスクは?[どうしました](2019/7/10) 調理実習でジャガイモ食べた児童8人が入院 兵庫・宝塚[ニュース・フォーカス](2019/7/10) おねしょが減った。アラームで転機迎えた治療[患者を生きる](2019/7/11) 五感刺激し、通じ合う 医療ケア必要な子に幸せな生活を[ニュース・フォーカス](2019/7/11) タクシーで100キロ通った医師も 熱意頼みの地域医療[ニュ
人口2700人、高齢化率約45%、村民の平均年収150万円弱。そして、村の診療所に医師がまるで定着しない村。それが秋田県上小阿仁村(かみこあにむら)だ。4年で4人もの医師が着任し辞めていったのは、「村の閉鎖性」「よそ者への陰湿ないじめ」が原因ではないかとの臆測が飛び交い、ネットユーザーは“現代の八つ墓村”を見つけたとばかりに大騒ぎしている。だが、そんなトンデモない場所が本当に現代日本に実在するのか? 現地に行って確認してみた! ■「閉鎖社会」「魔窟」「悪の村」―。 秋田県の上小阿仁という人口2700人ほどの小さな村が、今、ネットで激しい糾弾にさらされている。この村が知られるようになったのはちょうど4年前のこと。村にある唯一の医療機関である診療所に、初の公募でやって来たC医師が、着任からたった半年で辞任したことがきっかけだった。 その際、この医師は村の広報誌で村執行部や村民を痛烈に批判。さら
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幼いときにインフルエンザなどで重い熱性けいれんになると、脳の一部で神経回路が発達せず、てんかんを発症しやすくなるとする研究結果を、東京大学のグループがネズミを使った実験を基にまとめました。 東京大学薬学系研究科のグループは、てんかんのうち、脳の海馬と呼ばれる部分で神経回路に異常が生じているタイプに着目し、ネズミを使って発症の仕組みを調べました。 神経回路が発達するのは、インフルエンザなどで熱性けいれんになりやすい幼い時期のため、生まれて間もないネズミ16匹に人工的に重い熱性けいれんを起こしたところ、成長後、いずれも脳波に異常が現れ、半数でてんかんの発作を確認しました。 さらに、海馬では、成長とともに移動する神経細胞が特定の神経伝達物質に過剰に反応し、本来の場所に到達できていないことが分かったとしています。 研究グループでは「重い熱性けいれんになると海馬で神経回路が発達せず、てんかんを発症し
4人の遺体が発見された民家付近に集まる捜査員=東京都江戸川区松江で2012年4月6日午後9時52分、武市公孝撮影 東京都江戸川区の民家で、6日夜に小学生2人を含む一家4人の遺体が見つかった“無理心中”事件。この一家では、今年1月に父親(34)が自殺したばかりで、母親(28)も精神的に疲れた状態が続いていたという。区側が家族の相談に乗り出すなか、一家の「SOS」はなぜ届かなかったのか。 「子供が靴を履かずに歩いている」。最初に一家の異変に気付いたのは昨年12月下旬。近所の住民から同区「子ども家庭支援センター」に通報があった。 裸足で出歩いていたのは小学4年の長男(9)。一家は福岡県筑紫野市から昨年秋に引っ越してきたばかりで、両親と長男、小学2年の長女(7)、母親の兄(29)の5人で生活していた。
1962年秋田県生まれ。東北大学医学部卒。東京医科歯科大学医学部付属病院医員、(財)神経研究所付属晴和病院医員、新宿サザンスクエアクリニック院長等を経て、現在、精神療法を専門とする泉谷クリニック院長。著書に『「普通がいい」という病』(講談社現代新書)と最新刊の『「私」を生きるための言葉』(研究社)がある。 「泉谷クリニック」ホームページ 8人に1人が苦しんでいる!「うつ」にまつわる24の誤解 泉谷閑示 いまや8人に1人がかかっているといわれる現代病「うつ」。これだけ蔓延しているにもかかわらず、この病気に対する誤解はまだまだ多い。多数の患者と向き合ってきた精神科医が、その誤解を1つずつひも解いていく。 バックナンバー一覧 「努力することにこそ価値がある」という考え方は、私たち日本人の精神性に奥深く浸透しているものの1つです。 しかし、「うつ」に苦しむ人々の多くは、元来、意志力の強いタイプで、
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