【お金は知っている】 7~9月期の国内総生産(GDP)実質成長率は前期比年率21・4%増と4期ぶりのプラス成長で、しかも記録的な高率となった。だが、4~6月期の新型コロナウイルス・ショックからのV字型回復のメドは立たないままだ。なぜか 通常、四半期ベースのGDP速報値でいう前期比年率とは瞬間風速値であり、超大型台風のようなもので、過ぎれば元通り回復するはずである。ところが、西村康稔経済財政・再生相はGDP速報発表時の記者会見で「着実に経済は戻っているが、持ち直しの動きはまだ途上だ」「マインドがまだ守りの状態にある」と、表情は曇ったままだった。 コロナ禍は消費者の購買、企業の設備投資、新規雇用を萎えさせる。しかも感染は第2波、3波と繰り返す。そこで政府は景気悪化についてコロナ要因ばかりを強調し、メディアはそのまま受け売りにしてコロナ元凶説を流す。うんざりだ。 国民意識が高く、どこへ行ってもマ