米国のトランプ前大統領、トルコのエルドアン大統領、故安倍晋三元首相。この三人には国の経済運営をめぐって共通点があります。それは中央銀行の金融政策に介入したことです。 トランプ前大統領は二〇一九年、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長を「パターのできないゴルファーのようだ。彼が利下げという正しいことをすれば米国は成長する」と酷評しFRBは利下げに追い込まれました。 エルドアン大統領は「金利は最大の敵だ」と繰り返し発言しました。圧力に負けたトルコ中央銀行は一昨年インフレ下にもかかわらず利下げを実施しました。トルコ・リラ安が進みインフレが悪化したのはいうまでもありません。