「ベトナム戦争の終結から半世紀」をテーマに展覧会を開いた報道写真家の桑原史成さん。南ベトナム解放民族戦線が一斉蜂起したテト攻勢の市街戦や、戦禍の人々の姿をカメラで捉えた=3日、東京都千代田区の丸の内フォトギャラリー韓国が初めて海外に派兵したのは、およそ半世紀前に終結したベトナム戦争(1955~75年)だった。その派兵数は64年からの9年間でのべ約32万人と、米軍に次ぐ参戦規模だった。まだ朝鮮戦争での疲弊から立ち直っていない中で、韓国はなぜ大規模派兵に踏み切ったのか。韓国とベトナムでこの歴史を記録した日本人の報道写真家、桑原史成(くわばら・しせい)さん(87)の話を軸に振り返る。 65年10月、朴正煕(パク・チョンヒ)韓国大統領が参列し、ソウルの汝矣島(ヨイド)飛行場で行われた壮大な派兵式。傍らで、兵士の息子との別れを惜しむ母親の姿も桑原さんのカメラはとらえた。 この年、北ベトナムを爆撃して