英国とアルゼンチンが南大西洋のフォークランド(アルゼンチン名・マルビナス)諸島の領有をめぐって戦火を交えた1982年のフォークランド紛争から4月で42年になる。昨年12月に発足したアルゼンチンの右派ミレイ政権は今年1月3日、過去191年間にわたり英国の管理下にある同諸島の主権回復に向けて英政府に外交交渉を求めるなど、領有権問題が再燃する恐れが強まってきた。 「英国は決して譲歩しない」「わが国は退却することをやめました。英国は何世代にもわたり国を燃え立たせた精神を再び呼び覚まし、以前のように明るく燃え上がり始めたのです」 フォークランド紛争で英国に勝利をもたらしたサッチャー首相(当時)は1982年7月3日、英国南部の保養地チェルトナムで開かれた与党・保守党の集会で演説し、領土保全と自国民の安全、法の支配の尊重で英国は決して譲歩しないと力強く表明した。